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ゲーム内解説 使用感・備考など 使用動画 ガジェット外観・アイアンサイト 各状態におけるクロスヘアサイズ ゲーム外解説 コメント欄 ゲーム内解説 破壊力に優れたロケット弾を発射する対戦車兵器。 側面や背面に打ち込めば重装甲車両ですら無力化できる。 使用感・備考など 前作から引き続き、というかほぼ全てのFPSにおいて登場するロシア製の85mmロケット推進式対戦車擲弾発射筒。 弾速はあまり速くなく弾の落下も大きいが、ランチャー類では一番高い威力を持つ。 使い方は単純明快で、敵に向けて撃つだけ。 ただしその特性から、遠方の敵を狙うには落ち込み・弾道を考慮して照準を調整しなければいけない。 初心者から上級者まで幅広く扱える武器で、腕が上達すればヘリに直撃させることも不可能ではない。 βテストでの凶悪機能(PLD誘導効果)は製品版において削除されているため、ご安心を。 使用動画 ガジェット外観・アイアンサイト 各状態におけるクロスヘアサイズ ゲーム外解説 世界的に有名な85mm対戦車ロケット推進式グレネードランチャー。 RPGは「携帯式対戦車擲弾発射機」の略称。 ソ連がドイツのパンツァーファウストを基に開発したRPG2の発展型である。 今作に登場するのは改良を加えたV2型で、85mmHEAT弾を主に使用する。 よくロケットランチャーと呼ばれるが、火薬で発射してからロケットで加速する方式であり厳密にはグレネードランチャー。 AK47と並びゲリラの武器。 開発から半世紀を経て今なお世界中でライセンスまたはコピー生産され、紛争地域などで使用され続けている。 本作では登場しないが、専用のスコープを装着することができる。 コメント欄 最新順 間違えた。ハイナンで上昇してきた敵ヘリに向けて適当に撃ったら見事に当たった やっぱりRPGいいね - 2014-12-31 21 36 48 俺もさっきそんな感じでヘリ落としてきた。 - 2016-06-20 19 26 50 ハイナン - 2014-12-31 21 32 06 SRAWと比べて何が優れてるの? - 2014-11-19 18 24 06 SRAWは発射から着弾まで誘導し続ける必要があるので隙が大きく、狙ったビークルに反撃されたりスナイパーに頭を抜かれたりしやすい。RPGだと隙は撃つ瞬間だけ。あとこれは完全に僕個人の意見だが、RPGが一番ランチャーの中でロマンがあると思う。 - 2014-11-20 01 46 50 近~中での対人を含める人と見た目ですね ありがとうございます - 2014-11-20 18 01 53 いや、SRAWも発射と同時にサイトから目離せば真っ直ぐ飛んでくよ、あと、SRAWよりもRPGの方が、実感出来るレベルで対人性能が良い。 - 2014-11-20 02 42 29 書いてたなすまん - 2015-03-02 22 59 10 SRAWは発射後すぐに目離さないとまっすぐ飛ばんで 若干上がって綺麗に外れる - 2015-03-02 22 58 10 携帯式対戦車擲弾発射機携帯式対戦車擲弾発携帯式対携帯式対戦車携帯式対戦車擲弾発射機擲弾発射機戦車擲弾発射機射機 - 2014-09-17 23 00 43 大丈夫かwwww - 2014-11-08 17 11 45 なんぞWW - 2014-09-18 19 47 49 洗車相手に21しか入らないけど、これで普通? - 2014-08-16 22 28 20 横や後ろから、装甲に垂直に当たるように撃つのが対地ランチャー(MBT LAW除く)の基本。背面にきっちり当てると50ダメージと機動力ダメージも入るぜ - 2014-08-16 23 38 48 ハードコアでのコイツによる味方車両への誤爆が半端ない、対戦車戦闘中に何回やられたことか - 2014-08-04 23 14 07 え?マジか?ハードコアだと味方に当たんの? - 2014-08-06 21 29 45 多分ですが対戦車戦闘中に敵に当てるつもりが誤って味方に当たったってことじゃないですか?ハードコアは普通にフレンドリーファイアがありますし・・・。間違っていましたら誠に申し訳ありません - 2015-07-12 12 38 11 戦車のケツ取って二発で決められた時の快感タマラン - 2014-08-03 22 33 45 ヘリは一撃で落ちるじゃん?じゃ船はどうなの? - 2014-08-03 14 29 43 俺の実力ではヘリには当たらないorz - 2014-07-24 13 08 00 建物とか階段入り口とかの壁ごとkillとれるしTDM・DMでもかなり重宝する。 - 2014-06-28 21 23 33 SRに慣れてて、 - 2014-06-28 21 17 39 SRに慣れてて、対車両C4も出来る人ならかなり使いやすいと思う。遠射・対ヘリは砂で培った偏差でSLAMもC4感覚ではっつけてRPGぶっこんで - 2014-06-28 21 21 11 実際慣れれば何にでも使える。CQでの対空とTDM・DMでの対人・壁抜き・対砂は気持ちが良い。 - 2014-06-28 21 16 44 コイツも榴弾とかサーモバリック弾とかに弾を変更できたらなぁ~、対歩兵戦で便利何だが。 - 2014-06-23 10 16 06 娯味ナ各種ロケランの、ヘリの撃墜スコアとか確認出来たモチベ上がるや味ネぁー - 2014-06-14 01 52 43 なや味嚔サけてるしorz - 2014-06-14 01 53 34 文字化けか? - 2015-06-26 21 29 09 もはや人語で頼むレベル - 2014-08-18 19 18 00 これ1発でM1一撃でやられたorz。背面から撃たれたけど1発でダメ100ってあり得るん?爆薬・地雷とか無かった - 2014-04-23 16 23 36 SLAM車体に付着→RPGで起爆なら一撃で殺れるよ - 2014-05-25 17 29 18 同時、他のRPGや砲弾と一緒に同時着弾するとたまにあるよ。俺の場合はクレイモアで殺られたが(笑) - 2014-04-23 19 01 56 最初の同時はミスだから。気にするな - 2014-04-23 19 02 36 ありがとう。ホンマに一発だけで同時着弾とか無かった。まあ近距離で胴体にキャニ玉食らわしたのに46しかダメくらって - 2014-04-27 01 21 23 なかったからまあチーターかな? - 2014-04-27 01 22 07 RPGが着弾した場所に地雷やC4があった可能性もあるぞ? - 2014-04-27 02 37 24 それも見てたけどなかったorz。てかたまにいるけど被制圧状態・司令官・ビーコンなしでいきなり敵地にリスポーンしてたやつやったし - 2014-04-28 11 27 40 ボンッていう発射音がなんか嫌。どうせなら、ボシューって音がよかったなあ - 2014-04-01 20 27 44 ロケランって大体そんな感じよ?特にRPGは火薬で発射してるし - 2014-04-09 22 46 36 本来、弾頭の先端に安全ピンが付いてるが中国製はそれが無い。中国製劣化コピーがシリアに大分流れたようで、発車訓練動画で撃った瞬間爆発してるのがあって吹いたわww - 2014-03-20 11 25 05 あと、中国のコピーはもちろん流れてるけど、それを参考に現地で生産されてる究極な粗悪品もあったりするからな・・・・ - 2014-04-09 22 45 07 コピーって69式のことか?あれは悪い点だけじゃないぜ。本体の軽量化やキャリングハンドルの装備、二脚の追加とかあったりする。特に二脚はロシアがパクリ返したくらいだし、よりゲリラ向きになってるんだわな。 - 2014-04-09 22 43 20 あれって中国のをパクり返ししたのか!豆有り難う! - 2014-04-20 10 20 32 発車てなんやねん発射やはずかちい - 2014-03-20 11 26 02 英国が車輪付のナニカを作ってたな - 2014-04-09 22 29 06 皆が大好き万能グレネードランチャー。 対戦車・対空戦闘・対歩兵・対艇と全ての面で大活躍間違い無し。 この前はダムのラッシュでヘリ5機と戦車2輛を破壊したぜ! ちなみに俺は↓でRPGよりミサイルと言っていた本人です、使えないと言って失礼しました! - 2014-03-17 11 19 27 隊長!! 自分は炎嵐のコンクエでヘリ2機、装甲車6両を吹っ飛ばしました!! 今夜はよく眠れそうです!! - 2014-03-30 23 00 53 コイツでヘリを撃墜するのが楽し過ぎる(笑) - 2014-03-12 03 07 02 よく使える発言が多いが慣れた戦車乗りやIFV乗りからすればコイツを持つ兵士は照準に時間かかる影響からカモになりやすいんだよね。 あとは誘導しないから避けやすくて良い。コイツよりはMBT LAMやジャベリンが怖い。 - 2014-03-05 09 33 58 ベテラン工兵からしてみれば最早照準は体が勝手にやってくれる。そこまで行くと一撃ももらわずに破壊何て簡単に出来る - 2014-03-13 10 41 06 気づいてないやつのケツを狙うゲリラ的工兵が使うから価値あるわけで運用次第よ - 2014-03-05 13 04 43 パンツァーシュレックを基に開発した パンツァーファウスト150が元だったろ。 - 2014-02-25 05 58 37 衛生兵のグレポン廃止してパンツァ-ファウスト(初期型)にすればいいいのに……え?バランス?知らん!! - 2014-02-25 17 43 27 (い)が多かったすまぬ - 2014-02-25 17 44 40 すいません、間違ってました - 2014-02-25 08 09 50 最近はアクティヴとERA装備した戦車乗りが多いからコイツより威力は劣るけどMBT LAMの方が使える気がするのは気のせいか? - 2014-02-10 10 48 52 さっきのラウンドで攻撃と偵察は一撃で堕ちたのに輸送ヘリ顔面当てても破壊できん… - 2014-02-08 11 37 25 耐久値が100なら誰が当てたってそうなるから安心しろ - 2014-02-09 23 35 51 発射した瞬間ちょっと上に浮き上がるような感じになって、その後放物線になるね。ADSせずに近~中距離くらいで撃つとホップして相手の上超えることがある - 2014-02-05 20 18 14 なんか移動中に撃つとADSしててもあらぬ方向に弾が飛んでくんだが… - 2014-02-05 10 13 19 MBTの側面や後方からうっても30しかくらわないときがあるんだが、なんで? - 2014-02-01 17 30 12 装甲に対して角度がつくとダメージが減る。直角に当てるべし - 2014-02-01 22 13 51 つまり、角度がついている戦車の正面には、あまり効かないってことだな - 2014-02-25 16 29 42 落ち込み計算するときにアイアンサイトで敵の位置を確認できないのがネックだね、メモリ付いたスコープくれればいいのに…修羅の国北九州じゃRPG-27っぽいの持ってたのにゲームが負けるなんて! - 2014-01-31 23 12 44 BFBC2はスコープ付きでそれなりに使いやすかったな - 2014-03-07 22 51 01 コレがあればヘリを落とせるのに - 2014-01-11 23 45 19 ak47出なくったてak12uがあるじゃん - 2014-01-11 23 43 12 分かってないなぁ 木製ストックだし弾薬も違うだろ 粗悪なコピーAKと組み合わせて戦うのにロマンがあるんだよ - 2014-01-24 09 23 08 G3もね。 - 2014-01-24 11 51 00 コレとm4とガバでスネーク - 2014-01-11 23 41 51 個人的に2、3、4とやってきて一番対空当てやすい。しかも差別化で威力増し増し。下手な対空兵器持ってて対地出来ないくらいならこれ1つ持ってりゃ両方対処可能。 - 2014-01-01 16 45 11 どころか、炸裂範囲がHEAT弾とは思えないほど広く、対人兵器としても使える。一石三鳥!素晴らしい。 - 2014-01-24 03 24 55 航空機これで落としまくる奴とかほんとうにいるんだな・・・落とされて驚愕 - 2013-12-31 13 27 52 ふと気になったのでMBTとIFVと対空砲のお尻をコレでブチかまし比べてみたのだがMBTは後ろに食らうと55ダメとか食らう割りにIFVや対空砲は35前後といまいちダメージが伸びなかった・・・実はMBTのほうが装甲薄いのか?(困惑) - 2013-12-21 03 25 55 タイヤ付きビークルの弱点は前だから - 2013-12-23 15 36 40 やたらとコレを推す人が別の装備欄で多いが実際に車両に乗っていて使われるのは誘導武器ばかりと言うなんとも言えなさ。威力は確かに高いのだが、初期武器等直進し続ける武器のほうが対人からレーザーペイント目標への攻撃等使い勝手が良かったりする・・・。・・・実際コレを選ぶ利点って市街戦以外にあるの?!教えてエロい人!というか変態さん! - 2013-12-20 01 18 36 はい説明の変態です。これはねオールマイティに使えるのよ - 2014-01-23 20 04 29 バグか…?この間戦車乗っててコレでキルされたが…一撃で60以上持ってかれた… - 2013-12-07 14 58 43 これでM1乗ってたのに100持ってかれた。1発のみで100 - 2014-04-23 16 21 48 エンジンルームの装甲はかなり薄いから、そこを撃たれたのかも - 2014-02-25 16 32 40 M2SLAM貼られた所に撃ち込まれたんじゃない? - 2013-12-29 04 26 59 お尻ががら空きだぜ?掘られるぞ? - 2013-12-09 22 00 57 それと燃料タンクの所もだった。 - 2013-12-07 15 37 39 上部装甲に当てられたんだと思う。上部装甲だとダメージ50ぐらいもっていかれる。60以上は分からん。 - 2013-12-07 15 32 38 DLCで、AK47出たらこいつと一緒にヘリをおとすんだ - 2013-12-05 06 19 09 ブラックホークダウンんんんん - 2014-03-20 11 51 51 私はソマリア民兵、ベノムを落とす者なり - 2013-12-03 11 42 36 ブラックホークダウン!繰り返す、ブラックホークダウンッ! - 2014-02-05 21 04 25 RPG-7BF3でつかってたけどBF4のほうが使いやすい BF3のときよりもヘリコプターに戦闘機 簡単に落とせちゃえるよ! - 2013-11-27 05 17 07 歩兵戦闘でも使えなくはないが、やはりrawのほうが歩兵相手には使える。対車両装備としては後ろにまわって使うと最高 - 2013-11-25 17 52 21 工兵にとっては、一番馴染み深い兵器。ありとあらゆる目標に使用でき、なおかつ威力もなかなか高い。とても優秀なのだが、欠点は最初から使用できないことか。 - 2013-11-14 00 31 10
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ゴーストハンターRPG ラプラスの魔ボスキャラ コメント 1930年代の欧米を舞台にした日本のホラーものテーブルトークRPG。 ラプラスの魔 ボスキャラ ラプラスorジバコイル:ラプラスの魔 前者は名前がそのまま コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 ラプラスの魔 職業 オーベム:探偵 エリキテル:ジャーナリスト フーディン:科学者 -- (ユリス) 2015-12-04 20 20 18
https://w.atwiki.jp/animegemu/pages/19.html
ここのページでは、ゲーム制作をするページです! ゲーム制作をする時に使う制作ソフトはWOLF RPGエディターと言う ベクターで3位を取ったと言うRPG制作フリーソフトです! このフリーソフトはすごいです! RPG用制作フリーソフトっと言っても、本当少しの知識があればRPG以外のゲームを作成できます! シューティングゲームやレースゲームなども作れます! 僕もゲームを作ったことがないのですが、このWOLF RPGエディターはゲーム制作初心者でも作成出来ます! フリーソフトなので無料で制作できます! WOLF RPGエディター公式ホームページ(公式ホームページでもダウンロードできます) http //www.silversecond.com/WolfRPGEditor/ そのソフトを使って作っていきます! 今はまだ、ゲーム設定段階なのでまだゲーム制作には入ってないのでこれからです!
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もはやMLの代表作と言っても、過言ではないRPG作品である。 今回の妹は70歳ではないかと、噂されている。
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ドラゴンクエストⅣ導かれし者たちからの支給品 アイテム名 効果・説明 所有者 キラーピアス 一度に二回攻撃することができるピアス型の武器 リルカ→ジョウイ 聖なるナイフ 銀で作られたナイフ。特殊効果はない。 リーザ→へクトル→ジャファル→天雷の亡将(ヘクトル)→破壊 毒蛾のナイフ 毒蛾を模した短剣。刀身には毒蛾から抽出した神経毒が仕込んであり、切りつけた相手をマヒさせる効果がある。 アリーゼ→カノン→アキラ→リン→セッツァー→ジャファル 鋼の剣 鋼を鍛え上げて作られた剣。DQシリーズではこれを初めて手に入れた時、なんともいえない達成感を覚える。 ヘクトル→F-5砂漠(刃は折れている。リーザの墓標として安置) 皆殺しの剣 高い攻撃力を持つが、呪われている剣。装備者の守備力が0になってしまう。また、道具として使うとルカナンの効果を発揮する。 リン→ルカ・ブライト→焼失 魔界の剣 最強の剣。攻撃すると、与えたダメージに比例して体力が回復する。 イスラ デーモンスピア 即死の魔力を秘めた最強の槍。いかにもな名前だが、呪われてはいない。 フロリーナ→エドガー→シンシア→アキラ 天罰の杖 道具として使うと、バギマの効果のある杖。 アリーナ→アシュレー→トッシュ→ゴゴ 魔封じの杖 道具として使うと、マホトーンの効果のある杖。杖でありながら、その攻撃力は鋼の剣をも凌駕する。(鋼の剣:40、魔封じの杖:50) ルカ・ブライト→焼失 はかいの鉄球 巨大なモーニングスターのような武器。攻撃力が高く、敵全体を攻撃することができる。 アティ→C-6とC-7の境界辺りに放置 キメラの翼 一度行ったことのある場所ならどこでも飛べるアイテム。使い捨て。 へクトル→消失 銀のタロット ミネアの専用武器。戦闘中に道具として使用するとさまざまな効果をもたらす。しかし結果は全く予測できず、時には味方に大ダメージを与える場合もある。普通に占いとしても使用可能。 ミネア→A-6チビッコハウスに放置 ガスのつぼ 気球を浮かせるためのガスの満たされたつぼ。アッテムト鉱山の奥で入手する。何故つぼ一つ分で足りるのかは謎だが、つっこんではいけないんだろう、たぶん。 ビジュ→消失 天空の剣 勇者専用装備である伝説の剣。 ちょこ→ユーリル→イスラ→カエル 賢者の石 戦闘中に道具として使う事でパーティー全員を回復。 ちょこ→アナスタシア→ジョウイ
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RPGツクール2000 【あーるぴーじーつくーるにせん】 ジャンル RPG製作ソフト 対応機種 PKG Windows95~XP(*1) Steam Windows XP/Vista/7/8 発売元 PKG アスキー PKG廉価 エンターブレイン Steam Degica→Gotcha Gotcha Games 開発元 PKG アスキー Steam Gotcha Gotcha GamesKADOKAWAYoji Ojima 発売日 PKG 2000年4月5日 Steam 2015年7月14日 定価 PKG 9,800円 Steam 2,526円 廉価版 PKG VALUE!2003年5月14日/4,800円 VALUE!+2012年9月27日/3,990円 備考 Steam 海外仕様(日本語非対応)『RPG Maker 2000』名義 判定 良作 ポイント PC版RPGツクールの金字塔21年間サポートが継続された名作ツクールのコンセプトを特に体現している流石にやや下火だが今も支持は厚い ツクールシリーズリンク 概要 特徴 廉価版『VALUE!』以降の追加・変更点 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 プログラミングの知識がなくても、誰でも手軽にRPGが作れるソフトシリーズ、『RPGツクール』シリーズのWindows版第2作。 前作『95』から大幅なパワーアップを遂げ、シリーズコンセプト「誰にでも簡単に作れる」をこの上ないほど体現。シリーズの基礎を完全に固めた立役者となった作品である。 今作からの新機能やインターフェースは次回作以降もほぼ引き継がれており、現在のツクールの雛形を生み出したツクールとも言える。 特徴 様々なイベントスイッチやコマンドを駆使しデータを設定する事で、自分だけのRPGを作ることができる。 今作は変数(詳しくは下記参照)やボタン操作に関するコマンドも追加されたので、アクションやシューティングも作成が可能。 画像及び音楽素材は初めから複数用意されているが、自分で作ったり調達したりすることも可能。 ただし、権利は製作者にあるので無断使用は御法度。外部素材を使用する場合は利用規約を遵守する事。 本ソフトで製作したゲームは、本ソフトに付属している葉書をアスキー(エンターブレイン)に送れば公開することが可能。 ツクールで作られたゲームを遊ぶために必要なデータ集「RTP」(ランタイムパッケージ)の導入により、ゲームデータが軽量化できるようになった。 RTPにはツクール2000デフォルトの画像や音源素材が入っている。デフォルト素材を使った場合はこのRTPから読み込むため、作ったゲームの容量は増えない。 すべてデフォルト素材で作った場合、数百KB程度という破格の容量で済む。 同様のものを『95』で作ろうとすれば数十MBを軽く超える容量が必要であり、ナローバンド時代にこの容量は大変厳しかった。また、まだCD-Rが普及していなかったため、ダウンロードしたゲームの保管場所にも困るハメになった。 廉価版『VALUE!』以降の追加・変更点 これらの追加・変更点は、無印版でもアップデートを適用することで反映される。 BGMにMP3ファイルが使用可能になった。 それ以前のツクールでは、MIDIかWAVEしか使用出来なかったので大きな進歩である。 MIDIはマシン環境によって音が変わる欠点があったりしたため、容量を食うとは言えMP3はとても有効な選択肢であった。 発売時はまだ自作音楽はMIDIが中心、MP3が少しずつ普及し始めてきた頃という微妙な時期で、当初開発陣が不採用を決めた際はかなり悩んだという。 ピクチャーの同時表示枚数が20枚から50枚に増加。 イベントコマンド「キー入力の処理」にShiftキーが追加。 デフォルトでShiftキーが割り当てられている動作は存在しないため、純粋なイベントコマンド専用キーとなる。 使用可能なキーが増加したことにより、アクション要素のあるゲームが若干作りやすくなった。 敵キャラクターの最大HPが9999から99999に増加。 戦闘中のイベントで設定できるイベントコマンドの追加。 戦闘アニメはピクチャーよりも上に表示されるように変更。 地味な変更点ではあるが、ピクチャーを使ったイベント演出や自作システムにおける表現の幅が広がった。 評価点 余計な機能がちらつかず、非常にわかりやすいシンプルなインターフェイス。 間違えて押してイベントが変なことになった! なんてことが起きにくい。 それまでのRPGツクールシリーズの中では一番優秀だったのは勿論の事、自由度と製作難易度のバランスが良い事から『MV』などが発売された現在でも、制作ツールとして本作を選ぶツクラーは多い。 と言うのも、新作は出来る事が大幅に増えたのと引き換えに「制作方法や基本要素がシンプルで作りやすい」という長所が失われてしまい、製作難易度が上がってしまった傾向が強い(*2)為(『XP』が顕著)。また高解像に対応したのは良いが、素材を自作する事を考えると手間が増えたとも言える(*3)。 前作『RPGツクール95』と違い、スイッチのみならず「変数」の要素が加わり、より複雑なイベントを作りやすくなった。 例えば「あるキャラに話し掛けるごとに変数が1上昇し、一定以上になるとイベント発生」といった具合。 96年発売の『Dante98II』ですでに搭載されていたが、発売時期の被った『ツクール95』はどちらかというと『Dante98』の移植版に近く、変数が存在しなかった。 『Dante98II』からの改良点は、使える変数の数と変数を参照する命令が増えたこと、それぞれの変数に固有の名前を付けることが可能になったことである。 これによって格段に作り易くなり、応用を効かせることができるようになった。 特に、変数の汎用性は、機能面でシリーズNO.1の『VX Ace』すら上回る。 イベントコマンドは、より細かい設定が可能になりながらもシンプルにまとまっている。 戦闘中のイベントの発生が可能になり、コモンイベント(*4)の追加によってより凝った演出が可能になった。 ある程度触っていれば、理解できる範囲内でオリジナルの戦闘やメニュー画面などの自作システムを作ることも可能。 有志には、『ファイナルファンタジーX』のカウントタイムバトルに似た変則ターン制戦闘や、『テイルズ オブ シリーズ』のリニアモーションバトルを再現した戦闘などを作った強者も現れている。 気の遠くなるほど面倒ではあるが、シューティングや2Dアクションも作ることもできる。 自作戦闘などの凝ったシステムを持った作品は、内部を見ても簡単には構造が理解できないほど複雑であり、プレイヤーからは「お前それ1からプログラム書いたほうが早いだろ」と突っ込まれることが割とよくある。すなわち、プログラムに匹敵するほどの複雑な処理が、イベントコマンドのみで可能であるということである。 RTPという概念の導入 基本的な素材はツクール2000側で標準装備。これにより配布する際のファイルサイズの節約になった。 また、画像についても従来のBMP形式(無圧縮なので容量が大きい)からPNG形式(圧縮済のため容量が小さい)になり、容量問題については大幅に改善されている。 表現力の大幅な進歩 タイトル画面では無音からBGMが流せるようになり、より個性が出るようになった。 マップでは、遠景をスクロールさせたり、従来の静止画マップから一転、海や川などアニメーションするタイル、雪、雨などのエフェクトが用意されている。 歩行グラも左右から左中右の3パターンで見栄えが良い。顔グラも標準装備されており、メニューや会話で多用されている。 ピクチャーは、表示位置も選べるようになり変数も使えるようになっている。移動させる事も可能になり、効果は波形、回転、半透明、拡縮補間など多彩になっている。 キャラクターの立ち絵を表示させるといったことから、自作のメニュー画面、戦闘システム作成といった用途にまで幅広く使える非常に汎用性の高い機能である。 文章も白いフレームに黒い文字だったのに対し、本作では色々なデザインや色が選べるようになっている。更にこだわるならピクチャーで文章枠を作るのもあり。 戦闘の方も、会話が挟めたり、アイテムは解説も付けられるようになったり、装備品は属性や特殊効果などの個性も表現できるようになった。 戦闘アニメも従来は簡素なアニメーションだったのに対して1f単位で製作できるようになり表現の幅が広がった。マップでも使えるので色々な使い道がある。 ゲーム性も向上。 タイマーの設定などで時間制限イベントも作り出せるようになった。定期処理イベントは1/60s単位で正確に刻んでいくので微調整も可能。 使いこなせる人に限るが、ピクチャーをきめ細かく動かすゲームを作成するのも実現可能。 素材の追加が可能になり、拡張性が上がった。 実はこれまでのRPGツクールは一部(主にキャラ、マップチップ)の素材上限が決まっており、既存の物と入れ替える形で追加しなければならなかったが今作以降は記録媒体の容量が許す限りの追加が可能になって拡張が容易になった。 データベースの最大数も5000と、後作と比べても破格の多さである。 サンプルデータ(*5)がデフォルトで搭載されるようになった。 一から自作で作りたいユーザーにとっては邪魔ではあるが、バランスの勝手がわかりづらい、一から作るのが面倒と言う様なユーザーには有り難く、こういう要素もハードルの低さに繋がっている。 収録されているサンプルゲーム『花嫁の冠』がやたらと豪華。 このゲームにはプロのシナリオライター、キャラデザ、人気声優が起用されているのだ。出演声優は男性側がうえだゆうじ氏や塩沢兼人氏、飯塚昭三氏等で、女性陣も堀江由衣氏や釘宮理恵氏、田村ゆかり氏等相当なメンバーが集っている(*6)。そしてキャラデザは『俺の屍を越えてゆけ』の佐嶋真実氏という豪華仕様。 ゲームとしてはサンプルゲームらしく平々凡々なRPGなのだが、上記の声優のこともあってキャラはギャルゲー的な魅力はある。 使える機能をほぼ使っているため、機能を覚えるのにちょうどいい出来といえる。マルチエンドにもできることを証明したかったはずの機能を指して完全にギャルゲー扱いしている人もいるほど。 過去にはこのゲームの素材を用いた作品が数多く生まれていたが、現在は『花嫁の冠』のみに使われているオリジナル素材(ボイスデータやイベントで使用される一枚絵どころか、音楽やキャラチップなど、RTPの素材を除くすべてが対象)の使用は禁止されている。 こうなってしまった理由は不明だが、おそらく版権絡み(特にキャラデザ及び声優関連)だと思われる。 なお、他のサンプルゲームの素材は一部を除いて使用可能。 配布がより容易になった。 RTPの採用によりデフォルト素材の容量が軽減される為に自作素材を使わないならば大作レベルのRPGでもフロッピー1枚で収まる。 当時はパソコンが普及し始めた頃でいまだネットが身近な環境とは言えなかったのでこの仕様はローカル配布を主とするユーザーには有難い仕様であった。 賛否両論点 敵数値のバランスが防御力過剰であまり宜しくない、効果音が甲高く音量も大きく耳に響く等、デフォルトの設定に一部問題がある。 これらは製作者たるプレイヤーが変更できる点なので、あまり問題ではない。 画面サイズは320×240と、95までの640×480の半分になっている。 しかし前述の通り解像度の拡大に比例して素材作成の手間も増えるので「気軽にゲームを作るならこれくらいで丁度いい」とするユーザーもいる。 ピクチャーの最大表示枚数が当初は20枚。『VALUE!』以降でも50枚。 それだけあれば十分過ぎると思うかもしれない。実際、デフォルト型のRPGを作る分には困らないが、自作システムを作る場合は何十枚もピクチャーを同時表示しなければならないケースがあり、ゲームによっては50枚でも限界を感じる。 この場合、例えば数値はキャラクターとして表示するといった工夫が必要になる。 当時のPCの性能では20枚でも重かったくらいであり、特殊効果も併用すると更に重くなる事を考えると仕方のない所である。 デフォルトの素材(通称RTP)はSDがかっていて格好良いとも可愛いとも言い切れず中途半端。種類もファンタジー向けに偏っている(これは他のRPGツクールシリーズでも同様)。 が、それ故にデフォルトの素材やキャラの名前が愛されている面もある。 キャラクターのデザインに関しても、何故かレオタード衣装の魔王(男性)や巨乳の天使など濃いデザインのものが多く、使い勝手はともかく印象には残りやすい。 SF素材ならサンプルゲーム『Abyss Diver 0』の素材を使えなくは無い。 『花嫁の冠』以外にも、それなりに完成度の高いサンプルゲームが揃っている…のだが、 ただ一つ『海賊』は誰の目に見ても明らかなクソゲーであると評価をされがち (*7)。 なお、この二作以外は過去のツクールコンテストでの受賞経験者が製作したものである。 勿論評価は人それぞれである(*8)。だが、概ね良作の為、余計にこの作品が浮き彫りになっている。 エディット内容自体はかなり頑張っていて、色々な要素を盛り込もうとした様子はうかがえる。ボリューム自体もサンプルの中では飛び抜けている。 問題なのはそれがゲームとしての面白さにはあまり結びついておらず、ただ苦行を強いるだけになってしまっている事なのだが…。 一応擁護すると、他の作品が割と独特なゲームデザインやシステムになっている事から、「オーソドックスなRPG」という意味では最もサンプルゲームらしいとも言える。 有志によるリメイクや他のサンプルゲームのキャラのツッコミ付きのダイジェスト版もあったりして知名度だけは高かったりする。ツクールならではといったところか。 このゲームはサンプルゲームの中で数少ないデフォルト素材・機能のみで作成されたゲームである。そのため、素材や独自システムの自作ができない初心者にもできるゲームの基準を明確に示すことができる、という意味では価値のある作品である。 あんまりな出来だったためか、ファミ通の公式サイトでは紹介すらされなかった。 問題点 敵が魔法や必殺技を使っても画面が光るだけでエフェクトを付けられない。 イベントスイッチが豊富なので一応できないことはないが、信じられないくらい手間がかかる。 比較的容易に実現可能なスクリプトが有志によって組まれているので、それを利用する手もある。 ゲーム起動時の画面モードがフルスクリーンモードで固定。 F4ボタンで、いつでもウィンドウモードに切り替えること自体はできる。 制作ツール側で起動するか、有志によるソフトを使えば、最初からウィンドウモードで起動できる。 コマンドラインで第三引数にWindowと指定してEXEファイルを起動してもOK。 近年の画面解像度の関係上、古い作品はフルスクリーンでの実行ができないものも多いので要注意。 タイトル画面やセーブ画面などの一部構成が固定されているなど、制作の自由度に限界がある。 もっとも、タイトル画面に関してはウィンドウと文字を透明にするなどの工夫をして、オリジナルのものを作った作品も存在する。 セーブ画面にしても、本来表示されるパーティメンバーの顔アイコンを数字が書かれたアイコンに置き換える事で「(プレイ時間等の)4桁の数字を表示」等の荒技を使ったりする事(*9)で基本構成は変えられないが色々工夫できる。結局は努力次第ということである。 セーブ直後には勝手に閉じてしまうため分かり辛い。セーブポイントならまだしも、長編見るゲなどでセーブ画面を1回挟むような状況ではセーブしたかどうかわかりづらいのは痛い。 同社がSFCで発売していたソフトでは、こんな事は無かったのだが… 使用できるキーの数が少ない。 方向キー(上下左右)と決定・キャンセルのみ。『VALUE!』以降はShiftが追加されたが、やはり7つでは少ない。ファミコンが8ボタンなので、それ未満である。 RPGを作る場合ならまだしも、頑張ってアクション系のゲームを作ったりするとこの点は結構な制約として立ちはだかる。 尤も、ボタン操作の変更が出来るようになったのはこの作品辺りからなので仕方がない面もあるが… デフォルトのシステムを用いた場合、キャラクターの限界レベルは最大50となっている。レベル99まで上げられるようにはできない。 『ドラクエ』や『FF』の再現ができないのはもちろん、当時既にRPGの限界レベルがそれほど少ない作品はあまり見られなかった(*10)。そのため、やや時代遅れ感を感じさせる。 これについては、デフォルトの必要経験値設定においては、それ以上レベルを上げると経験値の表示域が足らなくなるという理由だったらしい。 この辺りは数値の設定次第でいくらでも調整できたようにも思われるが、製作陣はこの点で多数の要望・批判が出るとは想定していなかったという。 そもそもツクールで99レベルが必要な長編を作られるなんて想定していなかったとも。ある意味、本作が長編RPGを作る気を起こさせる程の良作だった故の弊害である。 HPも、味方側は999が最大である。敵側は9999からアップデートで99999になったが、味方側は結局改善されなかった。 これらの点から、長編RPGを作る際はデフォルトの戦闘システムだと成長が遅くなったりといった弊害を生みがち。作品によっては転職システム(*11)を採用したりも。 強化魔法や弱体化魔法が強すぎる。 重ね掛けが可能であり、味方の能力を最大2倍、敵の能力を最小1/2に出来る。 なお敵の攻撃力の2倍の防御力があると通常攻撃のダメージが0になる。 一方で、修正値の関係と計算式の違いから、魔法のダメージ(*12)を0にするにはさらに多くの魔法防御力が必要。 重ね掛けの回数は無制限であり、最大効果量も製作者側で変更出来ないのが最大の問題点。 対策としては使用不可能にするか(弱体化魔法ならボス無効もあり)、1回の変化量を極端に減らす(時間がかかるようにする)しかない。 なお後年のRPGの「バフ効果」とは違い効果を消す事は出来ないので(相殺するしかない)、使用禁止したら敵も使用禁止するしかなくなるだろう。 敵キャラの行動条件やバトルイベントの発生条件にある「HP%」の問題 「x%以下」と設定した場合、実際には「(x+1)%未満」の時に条件を満たした事になる。そのため最大HPが101以上だと、残りHPが想定よりも多い時にイベントや行動パターン変更が発生してしまう。 「0%」も同様に実際は「1%未満」となり、例えばボスを倒すと無敵のお供が消滅するイベントを作成した際、ボスがまだ生きているのに先にお供が消滅してしまうという事態が起こりうる。 イベント本文内でHPを変数に代入して条件分岐を行えばお供が先に消滅する事は防げるが、1個のバトルイベントは1ターンに1度しか発生しないため、今度は「ボスのHPが1%未満になる(ここでイベントが発生するが条件分岐の結果何も起こらない)→そのターンにボスを倒す(すでにイベントが発生済みのため何も起こらない)→次のターンの頭でようやくお供消滅」という事態が起こりうる。 「x%~100%」「y%~(x-1)%」「0%~(y-1)%」と行動条件を設定した際に空白が発生しないようにするための仕様と思われるが… PCの環境によっては、キーの押し続け入力が正しく認識されない(入力が途中で一瞬途切れてしまう場合がある)。 マルチコアCPUが想定されていなかったことによる。 途切れないようにするためのスクリプトを追加する、シングル動作で起動するための非公式ツールを添付する、などの対策が必要になる。 ゲームプレイは出来ても中身は覗けなくするための暗号化機能が付いていない。(*13) さらに『ツクール2000』の製品版がなくても体験版で読み込めるため、全データがプレイヤーに簡単に見られてしまう。 ただ、これにより既にある良作のイベントや変数の使い方を模倣して学ぶことができ、結果としてハードルを下げた面もあったりはする。 上記の通り音楽はMP3形式が使えるが、効果音はWAV形式しか使えない。 効果音だけであれば数は少なく、MP3の素材もWAVに変換してしまえばいいのでほぼ問題はないが、問題はキャラクターボイスを入れようとする場合である。ボイスは効果音扱いで挿入することになるが、それら全てが無圧縮でのWAV形式となり多大な容量を食う。 効果音は2つ以上同時に流せない仕様があるため、何らかの効果音が鳴っている最中にボイスを入れることができないという制約もある。 セーブ時にたまに強制終了しながらセーブデータが破壊されるメモリストリームエラーバグがある。 何十時間もプレイしたセーブデータでも平気で壊れるため、発生するとただの強制終了よりもプレイヤーへのダメージが大きい。 音楽が鳴らなくなる異常が前兆として起こることが多い。(原因がMIDI読み込み処理にある) Windows2000では起こる危険性をはらむが9x系では起きないNT系の問題らしい。 そのため互換モードなら発生確率はいくらか下がるらしい。 WinXPなどもWin2000と同様。 現在では原因が究明されて起こらないようにする対処法や非公式パッチなども確立されている。 次作『2003』ではバグが取り沙汰されたが、実は『2000』もリリース直後はバグが非常に多かった。 決定的に違ったのはデバッグの速さで、本作は発売日当日からプログラマーが大手ツクールファンサイトの不具合報告掲示板に張り付き、数日単位でパッチをリリースし続けた(*14)。 一方の『2003』はというと、デバッグが完了したのは実に発売から一年後で、バグへの対応が非常に遅かったのだ。 総評 構成はシンプルで、イベントコマンドのみで多くをやりくりすることができ、スイッチや変数の概念を理解すれば基本的なRPGが簡単に作れる。 その分複雑なシステムは作りにくくなっているが、限界がすぐ来るかと言えばそうではなく、努力すればそこからいくらでも飛び出していける。 「RPGツクール製だがRPGじゃない」画期的な作品も、本作以降複数見られるようになった。 まとめると、初心者が非常に扱いやすく、それでいてうまくシステムを応用すれば玄人趣味のゲームも作れてしまうところが本作の魅力である。 流石に後発のスクリプトを用いたツクール作品と比べて痒いところに手を届かせるのには苦労するが、制約故の難易度レベルの低さや動作の軽さなどそれらに勝る長所もある。 00年代前半に起きたフリーゲームブームを生み出した名作であるとともに、約20年経った今でも十分に通用する息の長い作品と言える。 余談 これ単品の出来も優秀ではあるが、パッチをリリースし続けて制作環境を最適化し続けたメーカー、PCが普及しつつあった世代状況、アスキー及びエンターブレインによるインターネットコンテストパークによる作品の公表の容易さ、更に当時でもネット環境が整っていないPCユーザーは多数いたがPC関連の書籍でも付属CD-ROMによるRTP付きで優良作品の配布が頻繁に行われていたので「RTPもネット環境も無いからツクール作品をプレイできない」と言った事も起こりにくかったという当時の環境も追い風となった。 WindowsのRPGツクールシリーズの中では最も愛用者が多いので、素材公開をしている人が多い。 くどいようだが素材の権利は製作者にあるので、著作権フリーが明示されていない場合、無断使用は禁止である。(一部例外あり) ツクール本体だけでなく作成したゲーム起動用の実行ファイルにもアップデートが入っている。バージョン表記等は存在しないが起動時のスプラッシュスクリーンで判別可能。 初期バージョンは「アスキーツクールシリーズ」のロゴが表示されていたが、『VALUE!』以降は発売元がエンターブレインに移行したため「ツクールシリーズ」に変更されている。 対応OSにWindows Vista/7が加わり、MP3再生などいくつかの機能が強化された廉価版『RPGツクール2000 VALUE!』が販売されている。 2012年9月には、Windows XP/Vista/7/8の32、64bit版両OSに対応し、さらにお安くなった『RPGツクール2000 VALUE!+』が発売。 メディアは今までのCD-ROMからDVD-ROMに変更。後述のハンドブックに収録されていたグラフィック素材集も追加収録されている。 なお、VALUE以前の初期バージョンも、アップデータを適用することによりVALUE!+と同等の内容にできる。 素材はファンタジー以外の物が多いために様々なジャンルに対応ができるようになる(追加素材なので逐次インポートが必要であるが)。 副読本『RPGツクール2000 ハンドブック』も発売されていた。現在は絶版。 付属のCD-ROMには、RTP、体験版、製品版のアップデータ(1.09)の他に、様々な素材と3作のサンプルゲームが収録されている。 本作のロングランと比較してこちらのハンドブックは早々に絶版になってしまったため、これらの素材は長らくの間入手困難となってしまっていたが、数年の時を経て『RPGツクール2000 VALUE!+』に特典として収録。現在は気軽に使用することができるようになった。 Windows 95/98/2000/ME用で、XP以降のOSでは動作未確認。 無印版の初回特典として『CD-ROMボイスデータ』が付属していた。主にサンプルゲーム『花嫁の冠』に参加していた人気声優のバトルなどに使える掛け声ボイス素材が収録されている。 …のだが、微妙に使いづらい内容となっている。 『花嫁の冠』登場キャラの都合上女性声優の比率が高く、使いやすい戦闘向けボイスがある男性声優がうえだゆうじ氏と鈴村健一氏しかいない。 塩沢兼人氏と飯塚昭三氏は何故か店員用ボイスしか収録されていない。 女性声優陣の方も 「先輩」「お兄ちゃん」や、「好きだよ」「大嫌い!」といったギャルゲーのようなボイスが半数を占めている人が多数。 使い勝手の悪さに加え権利関係の問題や存在のマイナーさもあってか、こちらは上記のハンドブック収録の素材と違い現在も復刻していない。 この基本仕様およびコンセプトを引き継いだ『RPGツクール2003』も発売されていたが…。 2013年6月30日、古いアスキーブランドのツクール製品をはじめとした多くのツクール製品がサポート終了となった中、2000はアスキーブランドのツクール作品で唯一最新OSへの対応を含めたサポートや、DL版の発売も続けられていた。 2020年8月20日に『RPGツクールMZ』が発売された際に、本作の技術的サポートが2021年1月4日をもって終了されることが発表。21年にも渡り愛され続けたRPGツクール2000の歴史に一区切りがついた。 サポートは終了したがDL版は現在でも販売されている。2016年にMV発売で旧作が値下がりした事でDL版が3000円代に値下がりし、更にお求めやすく。セール時は90%オフも珍しくなく、今でも気軽に始めることができる一作となっている。 海外版のみではあるがSteamでも配信している。 なおDL版は『RPGツクールXP』以降のソフト同様に初回認証が必要になっている。
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携帯ゲームRPG板 携帯型ゲームカテゴリにいる三つ子の小学6年生。 近所に住んでいてヒロインの気になる男の子の情報を教えてくれる。 携帯ゲーRPG…三男。RPG好きで恥ずかしがりやの甘えんぼさん 仲良くしていると数年後にプロポーズされちゃうかも? 携帯ゲームソフト板→長男 携帯ゲーム攻略板→次男 父は携帯ゲームレトロ板 妹は携帯ゲームキャラクター板 ポケモン板とWi-Fi板(携帯ゲーム兄弟の担任の先生)とつながりあり? 携帯ゲームの3兄弟は、一卵性だからとてつもなく似通っていてしょっちゅう別の兄弟と間違えられることにコンプレックスを持っている 普段は何でもないように振る舞っているけど実は心の中では見分けて欲しいと常々思っていて、家族以外で一発で見分けた女向けゲーを心の底から慕っている。 だから女向けゲーには幸せになって欲しいし、かなうならば自分達の誰かが……と思っている。 そのため女向けゲーに協力することにしている。 余談だけど、Wi-fi板も彼らを一発で見分けた人物の一人。 「お姉さん……“僕たち”じゃなくて“僕”を選んで」 携帯ゲーム3兄弟の誰かのつぶやき。 携帯ゲームRPG「お姉さんは、ぼくらのいうことを信じても良いし、信じなくてもいい」 携帯ゲーム攻略「また、ぼくらから情報を聞くも聞かないも自由だ」 携帯ゲームソフト「ぼくらから情報を聞きますか?」 YES NO
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さよならの行方-trinity in the past-(後編)◆wqJoVoH16Y 「……何故、いや、そもそもどうやってここに?」 呆然とするストレイボウの前で魔力が霧散し、抜剣覚醒が解除される。 息を荒げながら、ジョウイは横目でストレイボウを睨んだ。ストレイボウはたまらず息をのむ。 抜剣の変身を差し引いても、あの乱戦の中で別れてからジョウイの姿は一変していた。 魔王の外套こそ変わらないものの、その中の装束は青年のそれから明らかな軍服――士官級のそれへー―と変わっていた。 そしてもう一つ、布で縛られた右眼が視線を引く。まるで、何かを封じているかのように。 「あ、いや、いきなり俺の目の前にゲートが開いて、ああ、ゲートと言うのは……」 突然の質問に、ストレイボウは半ば反射的に答える。 杖を握らなかったのが自分でも不思議だった。状況に比べて、ジョウイの殺気がそれほど感じられなかったからか、あるいは。 「……真逆、な」 突然のゲート発生と暴走による転移について聞いたジョウイは目を細める。 だが、思考を切り替えるようにして再び凍った視線でストレイボウを射抜いた。 「いずれにせよ、丁重に帰す理由はないのですが」 ジョウイの一言で、外套が再びざわめく。 彼がここにいるということは、ここは遺跡の中、ジョウイの陣地ということか。 ならば、敵陣にノコノコと一人現れた間抜けを見逃す必要など無い。 じわりと香る戦闘の空気を前に、ストレイボウは言った。 ・戦いになると言うなら容赦はしないッ! ・あのルクレチアはいったい何だ? ・そんなことより焼きそば食べたい。 →・あのルクレチアはいったい何だ? その言葉に、ジョウイの目が見開かれる。 それは確かな動揺であったのか、今にも刃と化さんとしていた外套がジョウイへと収束する。 「一体、何の話を……」 「とぼけるな! あの町並み、城壁! 何もかもがあの時のままある癖に、何一つ残ってないあの死んだ町は、なんなんだ!!」 一瞬しらを切ろうとしたジョウイに食い下がり、ストレイボウが先ほどまでの動揺を塗りつぶすような剣幕で問いつめる。 明確な死の具現。何処までも熱のないあの地獄が、錯覚であるはずがない。 あれを問わずにいることは、ジョウイと戦うよりも恐ろしかった。 「……やはり、見たんですか。そうか、泥に沈めた僕の感応石と通じたのか……」 忘れてくれていれば良かったのに、そう顔に滲ませながらジョウイは唇を噛む。 「貴方が知る必要は、ありません」 だが、ジョウイは何も言わない。口を噤むジョウイに、ストレイボウは言った。 ・……ラヴォス、なんだろう? ・答えろ、ジョウイ! ・下の口に聞いてやろうか? →・……ラヴォス、なんだろう? ジョウイの肩がびくりと震える。それはほんの一瞬であったが、ストレイボウに確信めいたものを抱かせるには十分だった。 「マリアベルは、この島の中心にラヴォスがいると考えていた。 ラヴォスは人を自然を喰らい、その情報を蓄積する。あのルクレチアは、蓄積されたモノそのものじゃないのか?」 思考を纏めながら、ストレイボウはその仮説をジョウイに提示する。 ルッカの記憶にあった、ラヴォスとの最終決戦。原始から未来に至る全てが集積したような空間の感覚を、あのルクレチアに覚えたのだ。 「ラヴォスについて……知っているのですか?」 ストレイボウの問いに、初めてジョウイは意外そうな表情を浮かべる。 ラヴォスについて知っているのは当然としても、ラヴォスそのものについてストレイボウが知っているはずが無いはずだからだ。 「お前は知らないんだろう、ラヴォスを。アレは、人の手で制御できるようなものじゃない。あれは……」 ジョウイがラヴォスに対する知識がないことを見て取ったストレイボウは、 自分が読み解けた限りのラヴォスの生態・性質をジョウイに伝える。 自分が如何に不味いモノを蘇らせようとしているのかを伝えるために。 「……そういうことですか。星を喰らうもの……やはり獣の紋章以上か」 説明を聞いたジョウイは漸く得心いったという様子を見せる。 唯一欠けていたピースをパズルにはめ込んだような様子だった。 ジョウイはしばし考え、やがて意を決したようにストレイボウへと向き直ると、その右手の紋章が輝き出す。 『マリアベルさんの仮説は概ね当たっています』 ストレイボウの脳裏に声ならぬ聲が伝わる。ストレイボウが握った首輪の感応石を経由して接続された思念が、ストレイボウに伝わる。 『ラヴォスの幼体――プチラヴォスの亡霊を憑依させたグラブ・ル・ガブルによる新生ラヴォス…… それが、死を喰らうもの。死せるルクレチアの夢を見るモノであり、僕が蘇らせようと、否、誕生させようとするモノです』 そうして、ジョウイは感応石を用いたオディオに届かぬ思念話にて死喰いについて語り出す。 ラヴォスについての情報の対価か、あるいは……目の前の人物ならば、仕方がないというかのように。 『そんなものが、この島に……そうか、だから墓標<エピタフ>……』 ジョウイの説明を聞いて、ストレイボウは理解と共に立ちくらみを覚えた。 首輪などを通じてこの島で生じた怒り、嘆き、憎しみ――想いを喰らったラヴォスの亡霊が、 星の命そのものであるグラブ・ル・ガブルを肉として再び誕生する。 正負問わず、どのような想いも生と死の刹那に最大の輝きを見せる。 この島で戦い、惑い、そして死んだ者たちは、並々ならぬ想いを抱いて死んだだろう。 その輝く想いを喰らいて生まれるが故に――――『死を喰らうもの』。 敗者の存在を世界に刻みつけるそのモニュメントの存在に、ストレイボウは改めてオルステッドの憎悪の深さに気が遠くなる。 その慟哭に比べれば、生前にストレイボウが抱いた憎悪など無に等しいではないか。 『その想いをこの泥の中に留めたのが、あのルクレチア……はは、意趣返しにしちゃ上出来すぎる』 泥が静かに流れる海に、笑いが漏れた。 そうとしか言いようが無く、そう振る舞うより無かった。 オディオが――オルステッドがやろうとしていることは、そう難しいことではない。 つまるところ、ストレイボウが閉じこめられたあの牢獄を8つの世界にまで拡張したということだ。 それを、勝者に見せつける。勝者に敗者の存在を刻みつける。 「変わらないな、俺も、お前も……」 その笑いは、果たして何が生じさせたものだったか。ストレイボウには理解できなかった。 『で、お前はそれを誕生させようとしているわけか』 『……ええ。僕の目的を達するために』 ひとしきり体内の不明確な感情が吐き出された後、ストレイボウは改めてジョウイに向かい合う。 乾いた血のように赤黒い外套と、真白い軍服。相反しながらも相似する衣を纏う少年の返事に、ストレイボウは意を決し、手の中の感応石を握りしめた。 『ここに――ここが分かっていた訳じゃないが――来たのは、お前とも話をしたかったからだ』 ジョウイは無言のまま、ストレイボウを見据える。 『ラヴォスがどんなものかはこれで分かったはずだ。お前の――いいや、誰の手にも収まるものじゃない。 だが、それでも死喰いを力にしようとするんだろう。そこまでして願うお前の意志を、改めて聞かせてほしい』 『……言ったはずです。理想の実現。そのために、オディオの力――憎悪を継承する。それが僕の願いです』 ストレイボウの問いに、ジョウイが答える。その眼には険こそ無いものの、目を逸らすことはなかった。 『そのために、勝者となるつもりだった、ってことか。いつからだ?』 『……いつからと言われれば、最初から。それこそ、この島に呼ばれる前から。 改めて名乗りましょう。僕の名はジョウイ=ブライト。ルカ=ブライトの義弟であり、ビクトールさん達の敵です』 揺らめく泥の輝きの中で淡々と告げられたその真実に、ストレイボウは、ああと納得した。 ビッキーの違和感、ビクトールとジョウイのやりとりの真意。 ジョウイは、ジョウイ=ブライトはルカ側の人間――ビッキーやナナミ達の敵陣営だったのだ。 『なのに、義兄を、ルカを殺そうとしていたのか』 『彼女の記憶があるのなら分かるでしょう。アレは殺しすぎますから』 なるほど、とルッカ越しにルカの姿を垣間見たストレイボウは唸った。 この世全ての人類を鏖殺しても飽き足らないルカの殺意は、道具として用いるには劇薬過ぎる。 だからお前達の中に隠れていたのだと、ジョウイは言外にそう含めた。 ルカや魔王のような強大な殺戮者と相喰らわせて数を減らし、最後に勝つためにいたのだと。 『……その最後に勝つための力が、あの魔剣であり、死喰いか』 『ええ。その力を以て貴方たちを倒し、オディオの力を手に入れる。 世界を越えて通じるあの力、こんな無駄な催しなんかに使うのは宝の持ち腐れです。 アレに使わせる位なら、僕が貰う。あの力を以て、僕達の理想の楽園を創る』 そう言ってジョウイは右手の紋章を翳してその野望を示す。 それはジョウイ=ブライトがこの島に呼び出された時から抱いた祈り。 ルカ=ブライトよりブライト王家を簒奪し、ビッキー達のいた都市同盟に破れた国王が、 オディオの力に魅せられ、今一度理想を再興するべく暗躍していたのだと。 間違ってはいない、とストレイボウは思う。 ピサロの話に拠れば、ジョウイはセッツァー達と接触していたらしい。 形の上ではセッツァーに出し抜かれた格好であるが、ことが全て明るみになった今では、自身が裏舞台に潜み続けるために立てた役者に過ぎないのは明らかだ。 間違ってはいない。嘘はついてはいない。理解は出来る。 そんなジョウイの回答に、ストレイボウは再び口を開いた。 ・そこまでして優勝したいのか? ・……何故死喰いを動かさない? ・ああ、うん。お前疲れてるんだよ。お薬飲もっか。黄色いの。 →・……何故死喰いを動かさない? 『……どういう、意味ですか?』 ストレイボウの再度の問いに、ジョウイは眉をひそめた。表情には明らかな警戒が浮かぶ。 『言葉通りの意味だ。此処までの話を考えると、お前は今にも死喰いを誕生させられるはずだ。何故しない?』 ジョウイが語ったその目的と行動。ストレイボウがいぶかしんだのは動機ではなく、その行動だった。 今までのストレイボウならば、その動機についてさらに尋ねていただろうが、脳裏の歯車を刻む砂粒の違和感が、それを翻した。 『簡単ですよ。言ったとおり、死喰いは死を喰らってより完全なものとなる。 ならば、より死を喰わせれば誕生したときにより強い力となる。 なら、先に僕が貴方たちをある程度殺した上で誕生させれば、より確実に優勝できるじゃないですか』 何のことはない、とジョウイは理由を語る。死喰いを完全なものに近づけて、より強大な力を得る為なのだと。 『……ああ、そういうことか』 ストレイボウは改めて納得したように頷き、そして理解した。 『――――完成させた死喰いで、オディオを殺すつもりか』 ジョウイの答えの、裏側の真実を。 『……なに、を』 『お前がただ力を盲信している奴なら、それでも納得できたさ。 だが、そう考えるには頭の回転を見せすぎた。なんというか、科学的じゃないんだよ』 そう、ストレイボウが感じたのは違和感――ジョウイの行動の整合性のなさだ。 『もうセッツァーも魔王もいない今、待っていてもお前より先に俺たちが死ぬ可能性は限りなく低い。 死喰いを成長させるには、お前が殺しに動くしかない。 だけど、俺たちを殺すための武器を鍛えるために、俺たちを殺しに来るってのは明らかにおかしい。目的と手段の順番が違う』 そう、この順番こそが違和感の正体。ジョウイが優勝を狙うのであれば、 とにかく自分以外の誰かを生き残りにけしかけ、自分が動くのは最後でなければおかしい。 ならばとにかく不完全だろうが、死喰いを誕生させてストレイボウ達にけしかけ、弱らせたところを襲えばいいのだ。 先に生き残りを殺せば、より死喰いは強くなるかもしれないが、 生き残りを殺せば殺すだけジョウイが有利になり、死喰いそのものが不要になる。 あの立ち回りを見せたジョウイならばその程度の計算が出来ないわけがない。 その計算を破棄してまで完成を優先させ、待ちかまえている理由。 それがあるとするならば、ストレイボウ達全員を殺してなお、 完全なる死喰いの力を使うべき相手が残っているということに他なら無い。 『お前が死喰いを誕生させようとしてるのは、俺たちに向けてじゃない。オディオとの戦いを見据えてだ』 順番が逆なのではなく、順番に続きがあった。 優勝した後のことまで含めてジョウイは状況を見据えている。 それこそが、矛盾しかけたように見えるジョウイのロジックの正体だ。 『……本当に、混じってるんですね。手厳しさが違う』 そこで観念したようにジョウイは額に頭を中てた。 『ここに来るまでは、最初の予定通り、すぐに起動させてけしかけるつもりでしたよ。 ですが、オディオと会話してこの墓標を知り、確信しました』 やはり当初の予定ではストレイボウの看破した通り、乱戦収束後に速やかに死喰いによる攻撃を仕掛ける腹積もりだったのだろう。 ジョウイ自身にも時間は無く、なにより彼の偉大なるオスティア候の死を奪ってまで得たものに報いることが出来ない故に。 だが、死喰いを知り、その本質を知り、ジョウイは方針を変えざるを得なかった。 『オディオは絶対に願いを叶えません。ことに、僕の願いだけは』 オディオが、ジョウイの願いだけは叶えないと知ってしまったが故に。 『どういうことだ?』 『僕の願いとオディオの願いは、本質的に相容れない。 今、優勝すれば願いを叶えると口では言えても、必ず最後には否定する。否、そうせざるを得ない。 それは絶対に絶対――“ユーリルが、救われぬものを救わないようなもの”なんですよ』 自嘲するように、ジョウイは細めて空洞の天井を見つめる。 それが、オディオを見つめていることはストレイボウにも理解できた。 『素直に渡して貰えるならば構わない。ですが、その備えを怠るほど莫迦にもなれない。 そう思わせるほど、僕の願いは奴と致命的に相容れない』 ストレイボウが知らない何かを知ったその瞳が、明らかな敵意を湛えていることも。 「……止めろ」 ストレイボウの言葉に、ジョウイはぴくりと眉を動かす。 「優勝したいというだけなら止めやしない。だけど、無駄死なら話は別だ。 オディオには、アイツには勝てない。お前がどれほど策を練り、力を得ても、ダメだ。 戦った俺だからわかる。アイツはそういうものじゃないんだよ」 自分が何を言っているのか、ストレイボウは言いながら気づいたが、言葉は止められなかった。 策を弄し、力を集め、どれほど絶望にたたき落としてもアイツは――オルステッドは立ち上がった。 その眩いばかりの光をどれだけ呪い、どれだけ疎んだか、ストレイボウは誰よりも知っている。 だからこそ、先駆者としてジョウイに諭す。 お前が今歩んでいる道は、紛れもなくかつて自分が歩んだ道なのだと。 だから往くな、その先には断崖しかないのだと。 「……なぜ分からないんだ……だからじゃないか……」 ぼそりと呟かれた言葉を最後に、会話が途切れる。 しばし、否、それなりの静寂の後、ジョウイがゆっくりと念を伝えた。 たっぷりの逡巡の後に、覚悟を決めたように“諸刃の剣を差し出す”。 『……貴方たちのいるC7の遙か上空。そこに隠れた八面体のモニュメントに、オディオは居ます』 「!?」 ストレイボウが驚くよりも早く、ジョウイは告げる。 『文化体系から見て恐らくは、ちょこちゃんの世界の構造物――奇怪な作りではありますが、城でしょう。 ウィザードリィステルスか何かで位相をズラしてはいますが』 告げられたのは、オディオの居場所。ストレイボウが喉から手が出るほど知りたい情報だ。 そして、情報はそれだけではない。 『その空中の城には――最初から傷がありました。そして、其処に船があります。 銀色の翼を持った船が2つ……彼女は、この名を知っているんじゃないんですか?』 ジョウイが、核識を通じて観た映像をストレイボウの脳裏に送る。 「し……ッ!」 突然浮かんだ光景は、あまりに不鮮明。周囲は暗がりに包まれ、整った石畳と怪しげな赤い文様。 そしてその一部に腫瘍のように白い船がめり込んでいる。 このモニュメントに突撃したのだろう。飛行船として要となる骨が幾つも破砕しており 一目見ただけでこれが使用不可能であることは想像に難くない。 だが、そんなものなどたちまち脳裏からはじき出される。目の前に見えたそれに比べれば。 叫んでしまいそうな言葉を慌てて口元を塞いで止める。 問題は壊れた船ではない。その格納庫に収められた翼だ。 そこに映ったのは、白銀の鳥のような機械――それをストレイボウ<私>は知っていたのだから。 『シルバード、だとぉ……ッ!?』 操縦席も、装甲も、ジェット装置も、何一つ疑う余地もなく、彼女の知識がその存在を肯定する。 まるで方舟の代わりとばかりに置かれたのは、時を越える翼に他なら無かった。 『やはりですか。ですが、座標データがなければ航行もままなりません。それらはデータタブレットによって――』 『ちょ、ちょっと待て!』 続けて説明しようとするジョウイを、ストレイボウは手で制する。 『なんでそんなことを知っているか……はこの際置いておく。 この局面でそんな嘘をついてもお前にメリットがないのも分かる……何故そんな話をする?』 沈黙するジョウイに、ストレイボウは言葉を続けた。 『お前は、俺たちを殺すつもりじゃないのか?』 『……したいように、あってほしい。それが貴方の願いでしたね』 ストレイボウの問いに、ジョウイは顔を歪めてそう応じた。 『貴方たちを皆殺して死喰いを真に完成させてれば、五分の勝負に持ち込める……僕はそう観ています。 逆に言えば、そこまでいって漸く五分。今の不完全な状態で誕生させても、 そこに“僕がかき集めたもの”を足しても……ゼロが幾つ付くか分かったものじゃない』 死喰い、始まりの紋章、魔剣、蒼き門、核識、亡霊、そして魔法。全てを擲ってジョウイが背負う力は絶大だ。 それでもなお、ジョウイとオディオの差は開いている。残る6人の屍を積み上げて、漸く剣が届くかどうかの距離だ。 『――――ですが、ゼロではない。それは努力次第で無限に広がるということ』 そのジョウイの言葉に、ストレイボウは黒鉄の英雄の背中を錯覚した。 彼ならば言いそうな言葉で、彼のような無表情で淡々と告げた。 『貴方たちを殺さずに済むのなら、奇跡に賭けてもいい』 本当に、阿呆のような素直さで、ハッピーエンドを目指してもいいと告げた。 唖然とするストレイボウの無言を肯定と受け取ったか。ジョウイは話を続ける。 『貴方たちにとっても、決して悪い条件ではないはずだ。 ……というよりも、そも前提として貴方たちがオディオと戦う意味がない』 二の句を継ぐことすらできず押し黙るストレイボウに、ジョウイは言葉を続ける。 『アキラはヒーローになりたい。ピサロはロザリーの意志を継ぎたい。 アナスタシアさんは生きたい。カエルは闇の勇者として闇の中の者の標になりたい。 ……これらの願いは、オディオの有無に関係がない。 オディオが王座にある時――日常<きのう>に帰れば出来ることです』 ジョウイは生き残った者達の願いを告げ、その共通性を語る。 これらは彼らの内側よりわき出た尊き祈り。オディオによって押しつけられたものではない、オディオと関係のない純粋な祈り。 故に“それは、オディオの統べる世界でも叶う祈りだ”。 『オディオに言わせれば、屍を積み上げた醜い祈りだというのでしょうが……そんなの言わせておけばいい。 オディオにとって醜かろうが、貴方たちが光と信じるならばそれで十分じゃないですか。 アシュレー=ウィンチェスターならば、恥じることなく言うでしょう。それこそが、自分が帰るべき場所なのだと』 そう、たとえこの世界がオディオの言うおぞましき争いの世界だとしても、 それが今まで彼らが生きてきた荒野であるならば、そこで咲き誇ることになんの咎があろうか。 オディオが闇と言うもの、彼らが光と仰ぐものは“同じ”なのだから。 『故に、オディオと彼らが相対することに意味はない。 彼らが言祝ぐモノも、オディオが呪うモノも同じなのだから』 故に無意味。道が同じで、進む方向も同じなのだ。 ただ、道が青く見えるか赤く見えるかという認識の違いだけでしかないのなら、衝突する道理がない。 「ならば、貴方たちがこれ以上戦う理由もないはずだ」 ジョウイは書物をそらんじるような平坦さで事実を告げる。 オルステッドが勝ってオディオを続けようが、ジョウイが勝ってオディオになろうが、世界は残る。 ジョウイの楽園か、オディオの地獄か――残った方の世界で生きていけと、ジョウイはにべもなく言っていた。 『ただ、シルバードで脱出するには、この世界の座標データが必要です。 そしてそのデータは、データタブレットを3つ揃える必要がある。 オディオなりの様式美でしょう。そしてそのうちの1つは――』 (何を、何を考えていやがる) 続くジョウイの言葉が、遠くなっていく。 もはや、ジョウイの言葉の整合性・信憑性を疑う気にすら起きない。 “なぜそこまで複数の世界の知識を掌握できているのか” “なぜこの場にいながらそれを把握できるのか” ――そんな、本来ならば気にかけるべきことさえも、気にならなかった。 多分、ジョウイは本当のことを言っている。自分で調べ上げた情報を提供している。 だからこそ理解できない。それほどまでに、目の前の存在は真っ直ぐに歪んでいた。 ふつうに考えれば当然だろう。 ここまでの事をしておいて、戦うのを止めてもいい、などと言った人間を誰が信じられるか。 まだ、嘘をついてくれていた方がマシだ。 (なんでそんなに、甘くいられる) だが、ストレイボウは分かってしまっていた。 こいつはは嘘をつけない。自分を偽れないから、こうなってしまっているのだから。 なにより、ジョウイが、本気でこちらの身を案じていることが否応にも分かってしまったから。 ジョウイは本気だ。本気で“妥協してもいい”と言っているのだ。 ストレイボウ達を逃がせばオディオ殺しが難しくなると承知して、現時点で最高のハッピーエンドを狙ってもいいと言っているのだ。 『貴方たちがオディオに向かわず、まっすぐシルバードに向かってくれるなら、僕はそちらにタブレットを転送しましょう』 (もし、もしもそれが出来るのなら……) ジョウイから差し出された提案を、知らず脳内で弄んでいる自分がいたことに気づいた。 もし、ジョウイの提案を受け入れられるなら、話は早い。 ジョウイから送られた空中城の座標は脳内にある。アキラを介せばピサロに座標を送れるだろう。 つまり、ルーラかテレポートが使える。 次元をズラされているらしいが、聞くところによればアナスタシアのアガートラームは次元に干渉できる。 この2つを重ねれば空中城に行けるだろう。 後は真っ直ぐシルバードに逃げ込めば、ジョウイが最後のデータタブレットを渡してくれる。 それが手に入れば、後は俺<私>がシルバードを動かせる。脱出できるのだ。 脱出。生還。生きて、帰る。 言葉にすればこれほど容易いはずの言葉は、ここまでの死線を潜り抜けたものにとって甘美なる至上の福音にすら聞こえる。 その差し出された掌を拒む道理など、あるわけがない。 ピサロは生きなければならない。ロザリーより受けた心を、生きて謳うために。 アナスタシアは生きなければならない。ユーリルに、ちょこに、そしてマリアベルに、生きて欲しいと願われたのだから。 イスラは生きなければならない。その英雄達より受け継いだ明日の為に。 カエルは生きなければならない。死を罰とするのではなく、闇の勇者として生きることこそが償いであるが故に。 アキラは生きなければならない。伝わった心を取りこぼさぬ、真のヒーローになるために。 そうだ。死んでしまえば、やり直すことすら出来ないのだ。 もう帰れない奴らだってたくさんいる。その事実は否定できない。 だが、否、だからこそ、生きなければならないのだ。 だから―― ・提案を受けて脱出を目指す ・みんなで、生きて帰ろう! ・――――――――どこに? →・――――――――どこに? 生きねば。生きて、帰らなければ―――――――どこに? (あ……) 気づいた。“気づいてしまった”。 ジョウイの祈りが、あまりに真っ直ぐ過ぎて、その裏側に気づいてしまった。 「オルステッドは、どうなる?」 生きてほしいと願うジョウイの祈りには、1人、含まれていないと言うことを。 俺が帰るべき場所――が、ジョウイの楽園にはないということを。 ジョウイは無言のまま、眼を細める。 つくづく隠すことも嘘も下手なのだと、常ならばストレイボウも苦笑の一つでも見せただろう。 だが、その無言の肯定に、ストレイボウの血の気が喪失した。 これだけ人の死を忌む奴が“そいつだけは必ず殺す”と言っていたのだから。 「……もし、ここに来たのが貴方じゃなければ、こんな話はしませんでした。 貴方が、ただ自分のことを願ってくれたなら、僕は迷わず踏みつぶせたのに」 ジョウイは、観念したように溜息をつき、膝を地面に下ろした。 念話ではなく、言葉で告げられたのは、紛れもない謝意。 ハイランドの白装束が蒼き泥に汚れる。死喰いは今は鳴りを収めているらしく、 グラブ=ル=ガブルの美しい輝きの泥だった。 『シルターンという場所では、これが最上級の請願法と聞きました。 細部は正式なものではないでしょうが、不作法は許してほしい』 何かの攻撃動作かとストレイボウはいぶかしんだが、殺意は感じられなかった。 そのままジョウイはそのまま尻を踵に下ろし、指を地面につけた。 『貴方の想像通りです。僕はオディオを、その玉座を奪う。 それ以外は譲っても良い。戦略的優位も、この後の筋書きも。 幸せも、勇気も、希望も、愛も、欲望も、未来だって投げ捨てても構わない。だから』 たゆたう泥が、鼻先にふれるかどうかというところまで頭が下げられた。 マント越しにも、その背中からわき上がるものが否応無く伝わる。 すまない。すまない。すまない。 『――――オディオを、譲って貰えませんか。貴方が傍らに立たんとするその場所は、僕が戴く』 貴方の願いだけは、僕の楽園では満たされない。 「なんだよ……なんだそれ……」 三つ指をつき額を泥にこすりつけて懇願するジョウイを見て、ストレイボウの唇がわなわなと震えた。 今から雌雄を決そう、あるいは殺そうとしている相手に頭を垂れられる性根に対する恐怖か、 オディオを――オルステッドを殺せると確信しているジョウイに対する怒りか、 あるいはその両方が彼を震わせていた。 胸から湧き出た衝動が言葉となって喉を逆流する。 許せなかった。許容ができなかった。こいつの願いにではない、その願いに対する姿勢にだ。 欲しい場所があって、どうしようもなく欲しくて、奪ってでも欲しい。 そんなジョウイの、持たざる者の渇きを、ストレイボウは理解できる。 だが、ストレイボウが最後まで言えなかった一言を、目の前の鏡は言い切ったのだ。 「……なあ、もうやめろ。お前1人でそこまでする必要なんて、どこにもない。 お前の狙いがオディオだというなら、なおのこと俺たちと戦う必要なんてない。一緒に、アイツを止めよう」 座礼を崩さないジョウイに、ストレイボウは利かん坊をあやすように手を差し伸べた。 だが、それは同時に親に駄々をこねるかのような児気に溢れていた。 「そりゃあ、あいつが悪くないなんて言わない。この墓場を作るのに、あいつは殺し過ぎた。 その中にはジョウイ、お前の大切な人がいたんだろう。それくらいは分かる。 でも、でも! お前は生きている。楽園じゃなくても生きていけるんだ!!」 死にに行くなと、ストレイボウはジョウイの裾を引いた。 ジョウイが往けば十中八九、ジョウイが死ぬからであった。 ストレイボウは自身を真に恐れさせているのが十中八九がはずれてしまった場合であることに気づいていない。 気づかぬまま、生を尊び生を勧める。ほかの皆がそうしたように。 それこそが光だと信じて。憎しみこそが人を魔王にすると信じて。 「生きているなら、何度だってやり直せるんだッ!!」 「だったら、豚と蔑まれて死んだ者にはその機会すらないということだッ!!」 だから、此処に来て初めての怒声に面食らう。 「貴方は間違っていない…………だけど、それでは足りないんだ」 ぞくり、と泥の海全てが震え上がる。死喰いが再び動いたのかと一瞬思いかけたが、直ぐに破却される。 この島が、震えているのだ。たった一人の想いによって。 「止めるだけでは、いずれ始まる。いずれオディオは蘇える。争いは再び始まる。 そしてまた死ぬ。大切なものが、守りたいものが、温かったものが、消えて果てる」 背中を覆い隠す魔王の外套が黒く戦慄く。ぎちぎちと蠅声のように立ち上がるのは、彼が背負った声なき声か。 そんな凶音と共に、ゆっくりと、ジョウイが立ち上がろうとする。 「止めるだけじゃ足らない。終わらせる。勇者も英雄も、番人なんて残さない。 全部終わらせて、暖かな平穏を、楽園を創る」 血と闇に満ちた外套の裏側で、闇が渦を巻く。 「欺瞞です。身勝手な理想だなんて、百も承知している! 悲劇を生まない理想の前提として、僕は無数の悲劇と犠牲を強いてきた!」 ジョウイが奪って来たもの、魔王が奪って来たものが形を作って狂っている。 「未来を夢見て、今を壊して、そうして実現した理想が賞賛される訳がないッ! 怨恨、憎悪、嫌悪、怨嗟、遺恨――あらゆる負の感情と悪意に満ちた視線に晒されるッ!」 この祈りのために、どれだけの血肉と怨嗟を捧げてしまったか。 憎悪と繋がってしまったジョウイはそれをハッキリと知ってしまった。 魔剣に集う想い出はイミテーションオディオと結びつき、若き魔王を責め苛む。 「当然だ。それだけ多くのものを、多くの人から奪ってきたんだから、当然だ」 その重みを耐えて背負い、その上体をゆっくりと押し上げていく。 押し潰されそうになりながら、泥に塗れながらそれでもギリギリのところで踏みとどまっている。 「だけど、この痛みの代わりに、理想が叶えられるのなら。 戦争による悲劇が、二度と生まれないのなら。 自分だけが傷つき怨まれ憎まれることで、他の誰も傷つかない世界が作れるのなら。 温かな平穏の中で―――――――“あの子が、泣かずに済むのなら”」 立ち上がったジョウイの端正に整った相貌は泥に塗れていた。 だが穢れなど構わず泥の隙間から見つめる左眼は強い意志を湛えてストレイボウを射抜く。 その視線を前に、ストレイボウは一歩下がる欲求に耐えた。 脳裏をよぎるのは亡候の闘気。あの亡骸を満たしていたものに近い『何か』。 ストレイボウたちと共にいた時には無かった『何か』が、 どれだけ穢れても輝く『何か』が今のジョウイを満たしている。 「この道を往くことを惧れはしない。どんな汚名も恥辱も背負う。 たとえもう一度敗北したとしても、後悔はしない。 たとえこの身を焼き尽くそうと、自分出した答えを信じて進む道の為なら、天になっても構わない」 ジョウイが、眼帯代わりに巻いていた布を解き顔を拭う。 そして泥に崩れた布を捨て、その右眼を見たストレイボウは、嗚呼と嘆息して理解した。 きっと、ジョウイはこの泥の底で『答え』を得たのだ。 二度と揺るがぬ『答え』を。ユーリルが『答え』を得たように。 「覚悟はできている。 アナベルさんを手にかけたときから。 自分が汚れ罵られる覚悟も、全てを背負う覚悟も、 そして――貴方たちを、貴方の親友を殺す以上のことをする覚悟も」 瞼を削り取ってしまったかのように、その眼は真円を描く。 その周囲は頬から額にかけて、ひび割れたように亀裂を生んでいた。 その、人間以外の何かに変貌してしまった黄金の瞳で、ジョウイ=ブライトは誓いを謳う。 絶望の黄金に呑み込まれながら、それでも忘れえぬ誓いをストレイボウに突きつける。 槍の向かう先は示した。それでもこの道の前に立ち塞がるのなら、容赦はしない、と。 「貴方たちを否定はしない。ただ進む道が違うだけだ。 それに、貴方たちではオディオを終わらせることはできない。 “まだオディオを魔王だと思っている”貴方たちでは。あの雷光に盲いた貴方たちでは」 「おい、それはどういう――――!?」 独り言のように呟かれたジョウイの言葉に、ストレイボウが聞き返そうとするが、 ストレイボウの上空に蒼き門の紋章が刻まれ、彼の身体を吸い込み始める。 「く、ジョウイ、お前……ッ!」 「じきに“始めます”。その時には、賢明な判断を望みます」 言葉を遮るようにジョウイが右手をかざすと、蒼き門は更なる輝きを放つ。 吸引力を強めたその送還に、ストレイボウもまた踏ん張ることもままならず、 持っていたデイバックすら手放し手近な岩を手でつかんだ。 だが、魔術師であるストレイボウの細腕ではそれも時間の問題だった。 ・もう止められないのか…… ・待ってくれ! →・待ってくれ! 既に体を浮かせたストレイボウの両腕が、岩を握りしめる。 爪はひび割れ、唇を切るほどに歯を食いしばり、それでもその手を離さない。 ここまま去るわけにはいかない。絶対にそれだけは許されない。 「なんでだ、なんでそこまでアイツを、オルステッドを憎むんだッ!?」 喉を裂くほどの絶叫が、門の吸引を破ってジョウイを打つ。 ジョウイの殺意をそのままにはしておけなかった。何故オディオが、否、オルステッドが討たれなければならない。 「リオウが死んだからか? ナナミが殺されたからかッ!? 言っただろう、全ては俺が始まりだ! 俺のせいでこうなったんだ。憎まれるべきは俺なんだッ!!」 ああ、今ならば彼<彼女>は理解できる。 きっと、彼らがジョウイを愛していたように、ジョウイも彼らを愛していたのだろう。 それを引き裂いたのは、この墓場を作り上げたオディオ、オルステッドかもしれない。 だけど、それを言うならば、そもそもの始まりはこの自分のはずだ。 だから、償うべきは俺だ。悪いのは俺だ。死ぬべきは俺だ。 「なのに、なんで俺を助ける! さっきルクレチアから逃がしてくれたのはお前だろう!? 救われるべきは俺じゃない、あいつだ。あいつなんだッ!!」 だからどうか、どうか“オルステッドを”。 「――――友に自分を殺させることが罪ならば、僕たちは最初から咎人だ」 それでも、どれほどに懇願しても、目の前の魔王はただ一欠けらの憎悪も恵んでくれなかった。 代わりに与えられたのは、崩れ落ちてしまいそうなに柔い懐旧。 「ストレイボウさん。僕が貴方を本当に許せたのはね、貴方が羨ましかったからです」 ストレイボウを繋ぎとめていた最後の一欠けらが砕け、虚空へと再び吸い込まれる。 渦に呑まれながらストレイボウは、粒子と消えていくジョウイの左眼と視線を交えた。 「“僕達は、あの丘で殺し合うことしか選べなかった”。 でも貴方は、僕が本当に欲しかったものの名前を失う前に言えたんだから」 その虹彩に映ったのは、遥かなる過去。 憎悪に満たされた右眼の黄金よりも輝く、小さく、儚く、しかし確かに暖かな何か。 ついに宙に浮き、ゲートに吸い込まれるストレイボウは諦めずジョウイに手を伸ばす。 「貴方は楽園で生きて下さい、ストレイボウ。“たとえ『全て』を失っても”、そこでなら、もう何も失わない」 しかし、その手が何かと繋がることは無かった。 煌々と輝き続ける虹色の感応石の前で、ジョウイの意識がグラブ・ル・ガブルより浮上する。 ストレイボウと出会ったジョウイは、ジョウイが死喰いに干渉した時同様、感応石を介して送った精神体であった。 だが、ジョウイの肉体に全くの変化が無いわけではない。 体内ではちきれんばかりの憎悪はついにその右眼は黄金に染め上げ、先ほどストレイボウが見たそれと同じになっている。 形状も人間というよりは獣のそれに近い。ストレイボウを拾い上げて送還するのに、力を酷使した代償であった。 「づづづ~~~~~~っ。おっかえりー」 右眼を押さえながら声の方に振り向くと、其処にはいつもと変わらぬ占い師がいた。 いや、少しばかり様子が変わっている。顔の前に湯気が立ちこめ、眼鏡は真白に曇ってい。 手に持っていたのが杯ではなく椀であり、その中に入っているのは酒ではなく蕎麦であったか。 「……なにをしてるんですか?」 「見りゃわかんでしょーよ。八つ時よ八つ時。おやつの時間」 そう言いながらメイメイは目の前でぐつぐつ沸く鍋から箸で高く蕎麦を持ち上げ、 一度椀かけ汁にくぐらせてから喉で味わうようにずずいとすすり上げる。 蕎麦と唇の間をすり抜けられなかったかけ汁が飛沫とはねる。 「みんな休んでるし、私だけ水晶玉にらめっこしてるのも寂しいし。 幕間の内に食べておかないとねぇ。……別に上に対抗した訳じゃないからね。 地上も莫迦よねえ。米が余るならお酒つくればいいし、麺麭<パン>が余るなら麦酒<ビール>つくればいいのよ」 そう言いながら、眼鏡を曇らせたまま椀をおいてメイメイは酒を再び煽る。 「……」 「なに、欲しいの?。どぉーっしようかにゃー。支給品以外で食事させるのもルール違反っぽいしー。 でもまあ現地調達扱いだったらいいのっかなー。どーしても欲しいっていうなら~」 「いえ、いらないです」 「即答、ですって……!?」 まったく興味を示すことなく傍を通り過ぎたジョウイに、メイメイは唖然とする。 「あかなべ印の蕎麦断る人初めて見たわ……あ、らーめんもあるわよ」 このままでは出落ちになると焦ったか、メイメイは指で鍋を指す。 よく見れば円形の鍋は上下を波打つ金属板で仕切られており、 蕎麦を茹でていたのはその半分で、残りの半分は醤油の芳しい香りとともに黄色い麺が茹で上げられていた。 「リィンバウムじゃ最新の料理なんだけど。名も無き世界じゃ298何某でこれが食べられるらしいけど、すごいわよねえ」 「それは――――」 どこの世界のごちそうデスか、と言おうとしたジョウイの言葉が内側からせき止められる。 突然で強烈な嘔吐感がせり上がってくる。だが、碌に何も食していないジョウイの体内からは吐き出るものはなく、 血混じりの胃液が口の中を濯ぐだけだった。 「っ、っは、がぁ、はぁ…………」 「――――もうそこまで感じるようになってる、か。 せめて水だけでも飲んでおきなさい。そのうち、水のコトまで分かるようになったら、それもできなくなるわよ」 あきれたような表情で、メイメイは麺をもぐもぐと噛んで味わう。 蕎麦にしろらーめんにしろ、いや、干し肉にしろパンにしろ、 全ては加工されたものだ。茎を切り刻まれ種を鋤かれ、石臼ですり潰され、釜の湯で熱されるか猛熱で焼かれるか。 もしもそれが、自分の立場だったらどう思うか……それを人が理解することはできないし、してはならない。 だが、ジョウイはそれを識ることができてしまう。そういうものになってしまった。 犠牲とすら思われないもの達を、敗者にすらなれないもの達の想いまで、認識してしまう存在となった。 知ってしまえば、人間のままではいられないものを知ってしまったのだ。 「いえ、結構です。あの味を、忘れたくないんですよ……」 両手を押さえ、胃からわき出たものを無理矢理戻す。 何一つ吐き出したくなかった。僅かでも外に漏らしてしまえば、あの焼きそばパンすら、消え失せてしまいそうだったから。 「それで、メイメイさん、さっきのこと……」 「にゃは? なんのこっとかしら?」 メイメイはとぼけたようにジョウイに聞き返す。 ジョウイが言い掛けたのは、当然ストレイボウとの邂逅だ。 万一を考えて感応石を介してストレイボウと会話したから会話内容までは分からないだろうが、 彼処での邂逅はそうはいかないだろう。特に、この傍観者の千眼からは誰も逃れられない。 だからこそ、どこまで見たのかと確認しておきたかったのだが…… 「今、地上が熱いのよ。もう青春ドラマもびっくりの青臭いのが乱れ飛んでるのよ。 そのくせ貴方、ずーっとそこに座って何もしてないじゃない。 そんな放送事故みたいなの観てるくらいならおもしろい方を観るに決まってるじゃない。 魔王(笑)なんて後回しよ後回し。にゃは、にゃははは」 らーめんをすすり終えたメイメイは再びぐいと酒を煽った。 そのわざとらしさにジョウイは少しだけ緊張を緩めた。 つまるところ、メイメイなりの気休めということだ。 オディオのこと、メイメイの眼に頼り切っている訳もないだろうが、多少の時間稼ぎにはなるかもしれない。 「ありがとうございます」 「……勘違いしないでよね。食べにくいものを後回しにしているだけよ。 英雄の故事に曰く『十割より二八の方が喉越しがいい』ってね」 ぷい、と顔を背けるメイメイに、ジョウイは苦笑する。 なるほど、ならばジョウイの理想はさぞ喉越しが悪そうだ。 ならばそれを食わせるのは、料理人の手腕ということだろう。 ずん、と空が揺れ、メイメイが上を仰ぐ。 当然、この地下71階で空の揺れが分かるはずもなく、それはつまり上の階層の振動ということだった。 「……もう少し調練を続けたかったけど、潮時だな。なら……」 当然のこととばかりに呟くと、ジョウイは蒼き門を開く。 そこから出てきたのは、騎兵に跨がったクルガンだった。 金眼白貌、モルフそのものの姿であったが、ジョウイは彼が役目を果たしていたことを識っている。 クルガンが持った布袋をみる。人一人収まりそうな大きさだった。 ジョウイはそれを名状しがたい表情で見つめた後、微かに頷いた。 クルガンは何もいわずにそれをしかるべき場所へ安置しに向かった。 彼が生命の泥と模倣の未練で創られた人形<モルフ>であることをジョウイは忘れてはいない。 「国交は上手くいった。徴発も、この短い時間を考えれば十分だろう。 この後の配備に時間を食うとしても……うん、ぎりぎり3時か。悪くない」 ジョウイは算盤を弾くような明瞭さで、己の状況をまとめ上げていく。 まるで牢屋から抜け出す悪戯を考えつくかのように、その計算機は駆動していた。 あれだけの葛藤が、嘘であるかのように。 「…………実際、なにやってたのよ、本当」 「いろいろしながら、いろいろ考えていました。 イスラ、カエル、アナスタシアさん、ピサロ、アキラ、そしてストレイボウさん。 誰一人として弱い人なんていない。僕がまともに勝つ絵がまるで浮かばない。 まともにぶつかったら、それこそ10分保たずに消し炭になるような気がします」 相手はこの死線を潜り抜けてきた強者6人、それぞれが一騎当千の英雄だ。 対してこちらはオディオより何枚も格落ちの新米魔王。勇者に討たれる存在だ。 しっぽも取れない赤子の蛙が、蛇を前に慢心などできるはずもない。 「だから、こっちのできることをします。 僕が一番したくないことだけど、僕ができることはこれしかないから」 憎悪に染まった右目が蠢き、ジョウイの唇が吊り上がる。 ストレイボウに逃げて欲しいと言っておきながら、こんな準備をできる自分の人間性を笑いたくなったのだ。 あの土下座に、彼らに逃げて欲しいと思ったことに偽りはない。 だが、それと同時に、彼らを殺す算段を冷徹に編み上げてしまっている自分がいる。 本当に彼らが逃げると信じられるならば、こんなことをする意味はない。 死んでほしくないと想いながら、凶器を手放せない。 殺さなければいけないと分かっていながら、その手を振り下ろせない。 この中途半端、この不完全。反吐が出るほど最低だ。 「それでも、歩みだけは止めはしない」 だが、その顔は自分をあざ笑う諧謔の笑みすら浮かべることを許さなかった。 その全てを傷つける甘さすら背負って進む以外に、ジョウイは術を知らないのだ。 究極的には、力で他人を傷つけることしかできないと知りてなお、 そんな自分だからできることがあると信じて進む以外に。 蕎麦とらーめんの太極鍋からわき上がる湯気で眼鏡を曇らせたまま、 傍観者は目の前の役者を見つめて、その一言だけ告げた。 「貴方って、最低のクズだわ」 その言葉に、遺跡の震えが止まる。 そして、三人でいられなかった少年は感謝するように応じた。 「もっと早くそう言ってくれる人がいたら、きっと救われたいと願えたよ」 【F7 アララトス遺跡ダンジョン地下71階 二日目 午後】 【ジョウイ=ブライト@幻想水滸伝Ⅱ】 [状態]:クラス『伐剣王』 ダメージ:小 疲労:極 金色の獣眼(右眼) 首輪解除済み 腹部に傷跡 『魔王』としての覚悟 紋章部位 頭:蒼き門の紋章 右:不滅なる始まりの紋章 [スキル]:紋章術・蒼き門(Lv1~4)、不滅なる始まり(Lv1~3) フォース・クレストソーサー(Lv1~4) アビリティドレイン、亡霊召喚、モルフ召喚 返し刃のダブルアタック 盾の鼓動は紅く輝く [装備]:キラーピアス@DQ4 絶望の棍 天命牙双:左 ハイランド士官服 魔王のマント [道具]:賢者の石@DQ4 不明支給品×1 基本支給品 [思考] 基本:優勝してオディオを継承し、オディオと核識の力で理想の楽園を創り、オディオを終わらせる。 1:地下71階で準備を完了させる 2:参加者を可能な限り殲滅し、その後死喰いを完全な形で誕生させる 3:ストレイボウたちが脱出を優先するなら見逃す 4:優勝しても願いを叶えない場合、死喰いと共にオディオと一戦行う 5:メイメイに関してはしばらく様子見 [参戦時期]:獣の紋章戦後、始まりの場所で2主人公を待っているとき [備考] ※ルッカ、リルカと参加している同作品メンバーの情報を得ました。WA2側のことは詳しく聞きました。 ※無色の憎悪の『始まり』を継承し、憎悪を限定的に制御できるようになりました。 ただし、毒性はそのままのため、日没までには憎悪に喰われます。 ※マリアベルの欲望の残滓を魔剣に取り込んだことで、アビリティドレインが使用可能。 無色の憎悪を介して伐剣王が背負った(魔剣に想いを取り込んだ者)の能力を限定的に使用できます。 ただし、その為には死の痛みも含めた全てを背負う必要があります。 また、ロードブレイザーのようなジョウイの理想に全く繋がらない想いは背負えません。 ※アビリティドレインにより『災いを招く者』の力と誓約しました。 その力とグラブ・ル・ガブルにより、亡霊騎士をモルフ化しました。 この2体のみ維持のための魔力コストがなくなりましたが、破壊されれば再召喚はできません。 ※放送時の感応石の反応から、空中城の存在と位置を把握しました ※ロザリーが見たのは、死喰いに喰われたルクレチア@LALでした。 ルクレチア以外の場所(魔王山等)が死喰いの中にあるかは不明。 ※召喚獣を使い、遺跡ダンジョンの地下1階~地下70階までを把握しました。 ※メイメイが地下71階に待機し、オディオにも通じる状態でジョウイを観察しています ※死喰いの誕生とは、憎悪によって『災いを招く者の闇魔道』を起動させることで、 グラブ・ル・ガブルとプチラヴォスの亡霊をモルフとして再誕させることです。 ただし、現在は闇魔道の半分がジョウイの魔剣に封じられたため、 現時点ではジョウイにもオディオにも不完全な形でしか誕生できません。 「おい、大丈夫かストレイボウッ!!」 必死な叫び声に、ストレイボウは目を覚ました。 開いた瞼の向こうには、覆面越しに安堵の溜息をつくカエルがいた。 「叫び声がしたと思って来てみれば、寝こけやがって。悪いユメでも見ていたのか?」 こめかみを押さえながら上体を起こすストレイボウに、カエルは水筒を差し出す。 それを反射的に受け取りながら、ストレイボウは周囲を見渡した。 澄み渡った青空に乾いた大地。何一つ転移する前と変わらない光景があった。 「なあ、ストレイボウ。アナスタシアのところに言ったついでに装備を見繕っていたのだが、 俺の得物――天空の剣とブライオンがダブってしまった。 どちらも馴染むからいいのだが、ガルディア騎士団は盾を商うから二刀流はあまり経験がない。 お前はどっちが――おい、ストレイボウ?」 服の着こなしを確認するかのようなカエルの言葉もストレイボウには上の空だった。 空を見上げる。澄み渡ったはずの青空の上に、不可視の空中城が存在する。 大地に触れる。乾いた荒野の最下層に、死を喰らうものが存在する。 空から伝わる光は全てオディオの視線で、地面に感じる拍動はジョウイの心音。 「なあ、カエル。クロノとマールとルッカって、仲が良かったのか?」 その天地の狭間に立ちながら、ストレイボウはカエルにぼそりと尋ねた。 カエルはその質問の意味を推し量ろうとしたが、すぐに無意味と判断したのか、数秒間考えて答えた。 「……そうだな。時代の違う俺にはあいつ等の関係はよくわからん。 だが、どれだけの時代を経ても、あいつ等が決別する光景は思い浮かばん」 たとえ、死でさえも、本当の意味であの『三人』を断ち切ることはできないのだろうと。 その答えにありがとうと言いながら、ストレイボウは右手を見つめた。 握り締めたゲートホルダーはひび割れて煙を吐いており、もはや修理の処方もないほどに機械としての命を終えていた。 壊れたそれを見て、あの世界での出来事が理想<ユメ>ではないということを思い知らされる。 散乱したバックから時計を取り出し、針をみる。 すでに、放送から2時間が経過していた。約束の時は確実に近づいている。 オディオの所在、脱出方法、死喰い、ジョウイの狙い、方針。 考えるべき、伝えるべきは山ほどある。だが、この瞬間何よりもストレイボウの頭を占めたのは。 (俺は、俺はどうする……?) あのルクレチアで握られた両手の感触を思い出しながら、ストレイボウは手を摩る。 リオウとジョウイ。オルステッドとストレイボウ。 『三人』でいられなかった対極の2人を前に、己が為すべきコト。 決まったはずのストレイボウの『答え』は、未だ天地の間を揺蕩っていた。 【C-7とD-7の境界(C-7側) 二日目 午後】 【ストレイボウ@LIVE A LIVE】 [状態]:ダメージ:中、疲労:中、心労:中 勇気:大 [スキル] ルッカの知識(ファイア、ファイガ、フレア、プロテクト)*完全復元は至難 [装備]:フォルブレイズ@FE烈火 天罰の杖@DQ4 マリアベルの手記@貴重品 [道具]:クレストグラフ@WA2(クイック、ハイパーウェポン) [思考] 基本:“オルステッド”と向き合い、対等になる 1:『その時』にむけて、したいことをしよう 2:とりあえずジョウイから得た情報を皆に伝える 3:俺はオルステッドを、どうすれば…… [参戦時期]:最終編 ※アキラ以外の最終編参加キャラも顔は知っています(名前は知りません) ※ルッカの記憶を分析し 【バトルロワイアル開催以降の記憶】と【千年祭(ゲーム本編開始)以降の記憶】を復元しました。 ※ゲートホルダー及び感応石×4は過剰起動により破損しました ※ジョウイより空中城の位置情報と、シルバードの情報を得ました。 【カエル@クロノ・トリガー】 [状態]:瀕死:最大HP90%消失 精神ダメージ 小 覆面 右手欠損 左腕に『罪の証』の刺傷 疲労 中 胸に小穴 勇気 真 [装備]:天空の剣(二段開放)@DQ4 パワーマフラー@クロノトリガー バイオレットレーサー@アーク2 [道具]:ブライオン@武器:剣 [思考] 基本:幸せになれと、その言葉は刻み込んだ。ならば痛みにこの身を晒し、幸せを探して生きるのもひとつの道かもしれんな。 1:『その時』にむけて、したいことをしよう [参戦時期]:クロノ復活直後(グランドリオン未解放) <リザーブ支給品(全てC-7とD-7の境界(C-7側)に集められている)> 【ドラゴンクエスト4】 毒蛾のナイフ@武器:ナイフ デーモンスピア@武器:槍 【アークザラッドⅡ】 デスイリュージョン@武器:カード 【WILD ARMS 2nd IGNITION】 データタブレット×2@貴重品 【クロノトリガー】 “勇者”と“英雄”バッジ@アクセサリ:クリティカル率50%アップ・消費MP半減 激怒の腕輪@アクセサリ 【ファイナルファンタジーⅥ】 ミラクルシューズ@アクセサリ いかりのリング@アクセサリ 【幻想水滸伝Ⅱ】 点名牙双@武器:トンファー 【その他支給品・現地調達品】 海水浴セット@貴重品 拡声器@貴重品 日記のようなもの@貴重品 双眼鏡@貴重品 不明支給品@魔王が初期に所持していたもの デイバック(基本支給品)×18*食品が現在アナスタシアが消費中 【用語解説:空中城と白銀の方舟】 空中城――技術大国ロマリアの技術の粋を結集して作り上げられた浮遊する城塞。 ロマリア国王ガイデルが世界征服のために建造した文字通りの切り札。 この世界において飛行技術は最先端の技術であり、そのほぼ全てはロマリアの掌中である。 その状況下で空対地攻撃が出来る機動城塞は、文字通り世界を一変させる兵器であった。 相手からの攻撃は届かず、こちらは一方的に攻撃可能という特性も、 ガイデル王の気質に見事合致した、まさにロマリアのための最終兵器と言えるだろう。 だが、その本質はロマリアを新世界に導く希望ではなく、 ガイデル王を通じてロマリアを操っていた闇黒の支配者が、文字通り世界を破滅に導くための絶望であった。 空中にそびえ立つ殺戮兵器は全世界の人間を絶望を一身に浴び、闇黒の支配者を封印から解き放ついわば負の象徴になる存在だったのだ。 だが、その奸計は新たなる七勇者達とその仲間達の手により打ち砕かれることとなる。 遙か上空に行かれてしまっては打つ手なしと判断した彼らは、彼らの母船【シルバーノア】による突撃を敢行。 多数のロマリア空軍の火砲をかいくぐりながら見事その城壁を貫き場内に進入。 場内のあらゆる罠や最後の将軍ザルバドを打ち破り、見事闇黒の支配者を封印した。 しかし、その結果として2人の勇者と聖母は命を落とし、墜落した空中城の二次災害によって大災害が引き起こされ、 さらに湖底に眠った空中城は異世界の魔王オディオの手によって再び殺戮の玉座として浮上したのだ。 “空中城に突撃したシルバーノア”とともに。 無論、勇者達を王城に送り届けた方舟は飛行船としての寿命を終えている。 だが、方舟の本質は絶望的な災害から、その船の中の希望を守ること。 船長以下乗組員を含め、人員に死傷者が確認されなかったことが、 シルバーノアが如何に堅牢であったかを物語っている。 そしてそれは人命に限らず、船内に格納された小型艇も同様である。 ゴッドハンター・エルクの所持するヒエンは空中城崩壊の際にシルバーノアから落ちてしまったが、 墜落後も修理すれば運用可能な程度の被害に留まっている。 ウェルマー博士の改修効果もさることながら、 それほどまでにシルバーノアの内部耐久性は高く、小型艇ドックは形状を維持しているのだ。 そしてオディオの手によって浮上した今、そこにはもう一つの翼が存在する。 ジール王国三賢者ガッシュの手によって作り上げられた、時を渡る翼【シルバード】である。 なぜそこにそれがあるのか、矮小なる人の身では魔王の思惑など推し量れないが、 朽ちた方舟に守られた銀の翼が、性能を維持しながら存在していることは確かである。 ただし、優れた船と操舵手がいたとしても海図とコンパスがなければ航海が出来ないように、 この催しが行われている場所の絶対次元座標<ディメンジョン・ポイント>が判別しなければ、航行は難しい。 そのデータは断章<フラグメント>として3つのデータタブレットに収められている。 現在所在が確定しているのは、元魔族の王ピサロの持つ2つだけである。 ジョウイ=ブライトは最後の1つを所持しているというが、それは所持している可能性を含め未だ確認されておらず、 それが某かの謀略に基づく詐称である可能性も否定できないのだ。 参加者所持の支給品の中にあったのか、あるいはどこかの施設に残されているのか。 最後の鍵は未だ闇黒の中にあると言って過言ではないだろう。 しかし、たとえどこにあろうともそれは確かに光への鍵だ。 その全てを揃えてシルバードに組み込むことで、銀の翼は真の方舟として帰りたいと願う者達を帰るべき場所へ送り届けるであろう。 異なる世界の二つの白銀は、王城の玉座よりもっとも遠い場所で、家に帰るべき命を待っているのだ。 時系列順で読む BACK△157-1 さよならの行方-trinity in the past-(前編)Next▼158 イスラが泉にいた頃… 投下順で読む BACK△157-1 さよならの行方-trinity in the past-(前編)Next▼158 イスラが泉にいた頃… 157-1 さよならの行方-trinity in the past-(前編) カエル 159-1 みんないっしょに大魔王決戦-魔王への序曲- ストレイボウ ジョウイ ▲
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登場 Recipe 番号 タイトル 備考 |] レシピNo.230 RPG7-AA  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄[属性:火] ┏──────────┓ 《材料》 ∥ ∥ ・ 対戦車ライフル x 1.0 ∥ ∥ ・ バズーカ x 2.0 ∥ ,__rk-o ,.__ ∥ ・ ロックオンスコープ x 1.0 ∥ l二lニi_{i]=_ニlニi=、,ii> .∥ ・ 炎の結晶 x 4.0 ∥ l_l ̄i_j^ ,__ ∥ 《器具》 ∥ i==、,ii>∥ ・ ガンツール ∥ ∥ ・ 歯車印の機械工具箱 ┗──────────┛ 【効果】 両手銃( 攻撃力+200 敏捷-40 ) + [遠距離攻撃] + [範囲攻撃] + [必中] + [属性攻撃 火] (攻撃する度、アイテム欄から【RPG7-AAの弾】x 1 を消費) 【価値】 150,000マニー ───────────────────────────────── 『武器屋ギコ』こと【オヤジの武器屋】スレの初代店主、『旦^~』氏の手による ───────────────────────────────── 往年の名重火器。 モナギコSizeのAA用に作られた個人携帯可能な無反動砲で、 ───────────────────────────────── 肩付け式対戦車/軽装甲火器として、崩壊前文明の各国軍隊で正規装備にと ───────────────────────────────── 採用されていた記録が残っている。(※ 使用の際は別売りの【弾】が必要) ───────────────────────────────── → 使用参考書: 『武器屋ギコの武器カタログ』